登校編
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り立った。
周りの風景など一切描写出来ないほどに疲れ切っていた僕は、一度反対方面の|神殺しの兵器に乗ってしまい、慌てて引き返してきたこともあり、いつもよりも冷静では無かった。
ちなみに受験の日も、まずは目的の駅を通り越し、次は戻り過ぎ、再び通り越して最後に何とか到着したという経験からも分かる通り、『方向音痴』なのである。
そもそも魔槍の神器自体乗らないっていうか乗りたくないので、一向に方向音痴は直らず。
今でも絶賛続いている。
さて人類史上最悪の兵器の話はこれくらいにして。
駅に降臨した僕は疲れていたが、先ほども述べた通り、一度反対方面に行っているため、そろそろ時間がヤバかったのだ。
急いで乗り換えようとした。
さっさと乗ってしまえば学校まではすぐだと自分に言い聞かせ。
乗り換えようとしたら。
声がかかった。
「お前またぼっちなんかいな」
と。
関西弁に似た言語で、しかし関西弁とは呼べない関西弁で。
語られた。
語りかけられた。
これが僕と、ぼち神様との出会いだった。
何とも雰囲気が無くて。
それでいてどこか間抜けささえもうかがえる。
そんな、出会いだった。
?
「お前またぼっちなんかいな」
と。
ぼち神様は言う。
始めは誰だ?と思った。
しかし、この目の前の不抜けた顔をしている老人っぽいけどなんか宙に浮いてる人を見て、
ああ、これが明析夢ってやつか、なんて。
その時はそんなことを考えていた。
「いやいや夢ちゃうで?ワシが出てきとんのは、ジブンがぼっちだからや。ワシが見えとんのはジブンしかおらへん」
と言う不抜けたお爺さんに。
僕は危うく蹴りを入れるところだった。
僕はぼっちじゃない。
決して。
断じて。
違う。
「ならなんでジブン、飯食う時いつも一人やねん?」
そそそそれは。
一人が好きだからだよッ!
アイラブ一人!
どこかの深夜番組も『WE ARE THE ひとり』なんていう曲を作っていたではないか!
「へえ。でもワシが出てこれんのはぼっちである人間だけやさかい、ジブンがぼっちなのは確定なんやけど」
だからぼっちでは無い!
そこ重要!
テストに出るよ!?
「まあええわ。とにかくジブン、これからどないすんねん」
え?
「このまま3年間ずっとぼっちなのは耐えられへんやろ?やからワシが何とかしてやるっちゅうに出てきたんよ」
そうなんすか?
僕、ぼっち卒業出来るんですか?
BT卒業出来ますか!?
「おうよ。ワシにまかせんしゃい!」
ぼち神
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