宇宙戦艦ヤマト異伝
絶望の悪夢
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ヤマト戦闘班長代理ドメル将軍も呼応。
私も副総統ヒス同様、絶大なる人気に嫉妬した者の一人。
己の地位を脅かされる危惧を抱き、彼の足を引っ張った。
七色星団に援軍を送れば、我が母星が滅ぶ事も無かったであろう。
改めて、反省せねばなるまい。
彼等の様に素晴らしい部下達を省みず、冷酷に切り捨てる驕慢な心の在り様が。
栄光ある大ガミラスの滅亡を招いた、真の理由であった事を。
「短距離遷移だ、目標は最初に現れた敵の本体!
座標の重複は大爆発と相場は決まっているが、心配は無用だ!!
瞬間移動能力者が物質重複の事態に備え、予防措置を講じておらぬ筈は無い!
ワープ中の戦闘と同じ要領だ、至近距離から必殺の一撃を加えるぞ!!」
「了解《ラジャー》!」
ヤマト消失と同時に、空間が無数の分身に埋め尽くされた。
異次元空間を経て、大群のド真ん中に出現。
上下左右、天地、前後の全方向から敵分身が押し寄せる。
『逃げるのは自殺だ!』の名言を遺し、フラグメント船団へ果敢に斬り込んだ超重族の逸話を想起。
地球人を盟友と認めた族長も、我々と同じ光景を眼に焼き付けたのだろうか。
「反物質爆弾《ネガスフィア》、発射!」
テレサ謹製の切札を艦首、煙突、艦尾の発射孔から投擲。
銀河パトロール隊の用いた負の球体、秘密兵器に類似の爆弾が数多の影武者を消滅させる。
「短距離遷移を続ける、本体を探せ!
座標、NWA1941!」
小ワープの際に生じる波紋、次元衝撃波が周囲に殺到する多数の分身を粉砕。
3次元空間に復帰と同時に波動爆雷、エネルギー奪取弾、反物質爆弾を撒き散らす。
分身の大群が瞬く間に凍結《フリーズ》するが、肝心の本体は見当たらぬ。
「次!
WWF1936!!」
常識を無視した暴挙、超短距離の遷移を繰り返す。
3次元空間を離脱の際に生じる置き土産、宇宙空間を薙ぎ払う衝撃波前線も有効活用。
エネルギー奪取弾の槍衾、凍気《コールド》の波動が更に多数の分身《オプション》を捕捉する。
「敵から入電!
『貴艦の安全を保障し、本拠次元界への帰還に協力する。
ヤマトに告ぐ、直ちに自爆攻撃を中止せよ』
以上です!」
通信班長を務める地球人類の恩人、サーシャの絶叫が艦橋に響く。
「馬鹿め!」
搦め手から仕掛けて来た、と言う事は。
選択は、間違っておらぬ。
敵は捨て身の攻撃に脅威を感じ、焦りの色を隠せずにいる。
超3次元レーダー、ヤマト装備の探知機も捕捉不可能。
本体を発見出来れば、確実に仕留められるのだが。
懐柔策が効かぬ、と悟った敵は奥の手を投入。
強烈な衝撃が精神平面を襲い、何も見
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ