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ワンピース〜ただ側で〜
おまけ10話『背中』
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からない。

「行けぇ! エース!!」
「くっ!」

 体がふわりと浮かぶ感覚。
 直後、地響きに空気が揺れる。

「おどれ、白ひげぇぇぇ!」
「うわああああ!」
「まだあんなにも力を!」
「……いくぞ、ハント!」

 考えが働かない。
 視界のほとんどが白で埋め尽くされている。
 まるで大雨が降っているかのように耳にノイズが響く。
 今の状況もほとんど掴まていない。

 けれど――

「1人で……い、け……エース」

 ――体が勝手に動く。

 何もできない俺じゃない。
 限界が存在する俺じゃない。
 なぜなら俺は――

「まだ……ま゛だっ……だ!」

 ――もう強いんだから。




 ハントが動く。
 自分の手を引こうとするエースの腕を拒み、満足に動かない体にそれでも喝を入れて、ハントはまだ――

「来い! ガープ!」

 ――止まらない。

 白ひげが苦しげに腰を折る。

 ――ハントとガープの拳がぶつかり合う。

 白ひげに更なる銃弾が突き刺さる。

 ――ハントが弾き飛ばされて、追撃をかけようとしたガープも次の瞬間には吹き飛ばされる。

 血を吐きながらも、白ひげが周囲の海兵をなぎ倒す。 

 ――ハントとガープの拳がぶつかりあう。

 エースが白ひげを守るかのように火を走らせる。
 
 ――ハントが弾き飛ばされて、追撃をかけようとしたガープも次の瞬間には吹き飛ばされる。

 白ひげが吐血する。

 ――ハントとガープの拳がぶつかり合う。

 白ひげに更なる銃弾が突き刺さる。

 ――ハントが弾き飛ばされて、追撃をかけようとしたガープも次の瞬間には吹き飛ばされる。

 白ひげが空を見上げて、それでも海兵をなぎ倒す。

 ――ハントとガープの拳がぶつかりあう。

 エースが白ひげを守るかのように火を走らせる。
 
 ――ハントが弾き飛ばされて、追撃をかけようとしたガープも次の瞬間には吹き飛ばされる。

 まるで、それは映像の焼き回し。
 瀕死のはずの白ひげは未だに死なず、エースは健在。ハントもまだ生きている。
 それは永遠に繰り返されるかのような光景。
 けれど、人において永遠などというものは存在しておらす、遂には限界が訪れる。

「……ひとつなぎの財宝(ワンピース)は実在する!」

 白ひげが威風堂々と、立ったままで命を終える。
 それに気を取られたエースが不意をつかれて、赤犬の一撃を受け、ピンチに陥る。そして、今度はいつの間にか意識を取り戻していたルフィがそれに気づき、強引に前線に出ようとして、黄猿の標的になる。
 
 ルフィを守ろうとしたジンベエごと黄猿の極大レーザーに撃ち抜
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