暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
92話:休暇とは一体何だったのか
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す」
「あ、お小遣い足りてる? もし足りなかったら大変だから…」
「あのフェイトさん、その…僕もちゃんとお給料をいただいてますから」
「あ、そっか…」
エリオに言われ、確かにと思い出すフェイト。その背後で、クスクスと笑い声をこぼす士。
「そういうの毎回見て思うが、お前相当な親バカだな」
「う、うるさい! 笑わないでよ!」
「エリオも男なんだから、あんまお節介焼いてると反発されるぞ?」
「え、エリオはそんな子じゃないよ!」
確かにな、と笑みを消さずに士が言う。当のエリオはというと、あまり二人の会話の意味を理解しきれていないのか、首をかしげている。
そんな様子のエリオに、士は近づいて頭を撫でた。
「ま、お前も男だしな。ちゃんとキャロの事、エスコートすること。いいな?」
「はい! 頑張ります!」
「ふふ…エスコートを頑張る、か…」
「士、エリオで遊ばないで」
「おっと、これは失敬…つい、な」
ようやく笑みを隠すように口元を抑え、エリオから離れる士。フェイトは不機嫌そうに頬を膨らませ、それでもエリオの髪を整えた。
そこへ駆け込んでくる一人の少女。今回エリオと共に休暇を過ごすことにした、キャロだ。
「ごめんなさい、お待たせしました!」
「あ、キャロいいね、かわいいよ。サイズは大丈夫だった?」
「はい、すっごくピッタリです! ありがとうございます!」
ピンクと白を主とした服に身を包んだキャロは、その場でクルリと一回転。いかにも嬉しそうに、180°全てを見せた。
嬉しそうにはしゃぐキャロ、それを見ていたエリオは頬を紅潮させて呆けていた。
「―――ほれほれ、何呆けてるんだよ。そんなにキャロが可愛いか?」
「なッ!? ち、違いますよ!」
そんなエリオに間髪入れずに茶々を入れる士。紅潮している頬を肘で突っついた。
士の言葉に更に顔を赤らめながら反論するエリオ、だがその反応も今の士にとってはいじるネタにしかならない。
「おいおい、そんなに強く否定しなくてもいいだろ? しかもそんなに顔を赤くして〜」
「こ、これは別に…!」
「ん〜? じゃあどうして顔真っ赤にしてんの? ちょっと教えてみなよ〜」
ほれほれ〜、と頬をつつく士。エリオは『本当はキャロが可愛くて』なんて恥ずかしい事を言える筈もなく、しかしそれ以外のまともな理由を言える訳でもなく、ただ士から目を逸らしながら「え〜っと…」などと言いながら耐えていた。
そこへ、士の後ろから手が伸びてきた。そして士の襟首を掴むと、思いっきり引っ張った。
「うおっ!?」
「遊び過ぎだよ士」
エリオを救ったのは、保護責任者に当たるフェイトだった。その表情
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