短編51「愛すべき退屈な日常」
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「ごめ〜ん!」
友達は慌てて謝った。
「大丈夫だよ」
僕はそう言ったけど……
「あっ!血が出てる〜。ごめんねごめんね」
友達は明らかに焦っていた。友達はスカートに手を入れてハンカチを取り出した。そして僕の頬に当てようとして……
ガタンッ!
こけて、僕に倒れて来た。そしてそのまま、僕も一緒に椅子ごと倒れたのだった。周りに誰もいなければ、きっとそのまま、彼女を抱き締めていた所なのだが……
「おっ!またまた夫婦で何かしてる〜」
男友達が冷やかしの声を上げた。周りの友達が僕らを見て笑っていた。
「ごめんね、ごめんね」
友達は僕に覆い被さりながら、僕に必死に謝っていた。なんとか友達をどけて、僕は起きあがると……
「大丈夫だよ」
と、友達に言った。目が合った。彼女は顔を真っ赤にしている。そう、いましがたしてしまったのだ。こうして、いつものごとく……
『唇、柔らかかったなあ』
退屈な日常は、続いていくのだった。
おしまい
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