暁 〜小説投稿サイト〜
アテネとメデューサ
2部分:第二章
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
へやって来た。そこは緑と花の美しい島であった。
「さて、この島の何処にいるのかしら」
「メデューサ様の神殿はあちらです」
 梟は島の東の方を指し示して言う。
「まずはそちらに向かいましょう」
「ええ」
「けれどすぐに御姿を拝見できますよ」
「どうしてかしら」
 アテナはそれに問う。
「それは何といってもお美しいからです」
 梟はその顔に笑みを浮かべてこう述べた。
「もうすぐにでも」
「そうなの」
 その言葉にまた不機嫌な感情を抱いたがそれも口に出しはしない。そして梟の案内を受けてメデューサの神殿に向かうのであった。
 行く途中でアテナはふと姿を変えた。いたいけな感じの少女に。
「何故御姿を?」
「私が来たということになれば大事になるでしょ」
 アテナは梟に答えた。
「オリンポスから急にどうしたことかと」
「そういえばそうですね」
 言われてやっと気付く。だがこの言葉は偽りである。
「だからよ」
 彼女は自分の心を隠していたのだ。
「こうして小さな女の子になっていればね」
「私はこのままでいいですかね」
「貴方は大丈夫だと思うわ」
「左様で」
「外見は普通の梟と変わらないから」
「わかりました。ではそのまま」
 こうして少女に姿を変えたアテナは梟を連れてメデューサの神殿に向かった。神殿は落ち着いた白を基調としたものであった。質素でとても美貌の女神がいる場所とは思えない。


[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ