2部分:第二章
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へやって来た。そこは緑と花の美しい島であった。
「さて、この島の何処にいるのかしら」
「メデューサ様の神殿はあちらです」
梟は島の東の方を指し示して言う。
「まずはそちらに向かいましょう」
「ええ」
「けれどすぐに御姿を拝見できますよ」
「どうしてかしら」
アテナはそれに問う。
「それは何といってもお美しいからです」
梟はその顔に笑みを浮かべてこう述べた。
「もうすぐにでも」
「そうなの」
その言葉にまた不機嫌な感情を抱いたがそれも口に出しはしない。そして梟の案内を受けてメデューサの神殿に向かうのであった。
行く途中でアテナはふと姿を変えた。いたいけな感じの少女に。
「何故御姿を?」
「私が来たということになれば大事になるでしょ」
アテナは梟に答えた。
「オリンポスから急にどうしたことかと」
「そういえばそうですね」
言われてやっと気付く。だがこの言葉は偽りである。
「だからよ」
彼女は自分の心を隠していたのだ。
「こうして小さな女の子になっていればね」
「私はこのままでいいですかね」
「貴方は大丈夫だと思うわ」
「左様で」
「外見は普通の梟と変わらないから」
「わかりました。ではそのまま」
こうして少女に姿を変えたアテナは梟を連れてメデューサの神殿に向かった。神殿は落ち着いた白を基調としたものであった。質素でとても美貌の女神がいる場所とは思えない。
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