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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第十二話 るいの涙
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だからこそだろう。
全は読書を中断し、るいの後を追った。
るいSIDE
私はなのは達にちょっとトイレと言って席を外した。
これ以上あの教室の空気に耐え切れなかったからだ。
なのは達も察してくれていたんだと思うとやっぱり助かる。
ちなみに今私がいるのはトイレじゃない。
普段は昼休みにしか開放されない屋上だ。
そこの扉の陰で私は蹲っている。
「うっ……うぅぅぅ……わぁぁぁぁぁぁぁ…………!」
私は思わず泣き出してしまう。
時々こうやって泣かないと、内にどんどん溜め込んでいってしまうとわかっていたからだ。
前世でも泣く事によって暴発するのを防いでいたから。
「う……ぐす……よし、思いっきり泣いた!これで大丈「大丈夫だとは思えないぞ」っ!?」
私が泣き止み、よし帰ろうと思った矢先声を掛けられた。
私は驚きその声の聞こえた方を見る。
その人物は扉の前から私を見ていた。
そしてその人物に私は驚いていた。なぜなら
「ったく。女の子ってのは何でこう……一人で抱え込もうとするかね」
そこにいたのは
「んなプライドみたいなもん、捨てちまえ」
神楽院……いや、橘全だった。
SIDE OUT
全はるいが向かった場所に関してある程度当たりをつけていた。
女の子は一人になりたい場合、女の子しかいかない場所には決していかない。
ならばどこにいくか?
答えは簡単だ。その時、誰も来ない場所に行ってひっそりと泣く。
そして休み時間の今。誰も来ない場所といったら屋上しかない。
行ってみたら案の定。やはり泣いていた、という訳だ。
「な、何で……?」
るいの顔には困惑しかない。それもそうだろう、誰も来ないと思っていた所に全が来たのだから。
「今、教室でお前が仲間はずれにされている事に気づいてる」
「っ!?」
るいは泣き腫らした顔で驚愕する。
「俺は今、この事態を引き起こしている人間を洗い出している」
「何で……?何で、あんたが私に味方すんの……?」
「味方してはいけない、なんて言われてないからな」
そう言って全はるいの隣に静かに座る。
「ぐすっ……何で隣に座んのよ……」
「んな言葉が出せるんなら、まだ大丈夫だな」
全は空を見上げたまま
「大丈夫だ」
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