おまけ5話『助けるっ!』
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われたはずなのに躊躇する様子すら見せない。いや、それどころかルフィの答えは、一瞬。
「俺は弟だ!」
なんのためらいもなく、ルフィは叫び「海賊のルールなんておれは知らねぇ!」と、海兵をかき分け、ただただひたすらに前へと突き進んでいく。
「ギア3、ゴムゴムの巨人回転弾!」
巨人族の海兵をも一撃で吹き飛ばし、ルフィはエースの叫びに答える。
「エ〜〜〜〜〜ス〜〜〜〜〜〜〜〜! 好きなだけ何とでも言えぇ! おれは死んでも助けるぞぉおお!」
ルフィは止まらない。
絶対にエースを助けるために。
「……っ」
額からは血を流し、決死の覚悟で歩を進めるルフィとは対照的に、ハントは大きな舌打ちとともにその場で足を止めていた。当然だろう、なぜなら今ハントの目の前には――
「あらら、たった一人できちゃったよ」
「こいつがジンベエの弟子か」
「若いね〜」
――順に青キジ、赤犬、黄猿が立ちはだかったいるのだから。
別にルフィ同様に爆進していたハントを警戒してこの3人がハントの目の前に現れたわけではない。単純に、ハントが他の海兵たちを潜り抜けていつしか、処刑台の下で絶対防衛ラインとしてそこに君臨する3人の大将の下へとたどり着いたからだ。
「七武海どもはほぼ素通りのようじゃのう」
「誰の興味も引かなかったようだな」
「実力はともかく、器はないってことだね〜」
好き勝手に会話をする3大将の言葉通り、確かにハントを実際に止めることができるであろう王下七武海のほとんどはハントに興味すら示していない。
ハントレベルの実力者ならば白ヒゲ海賊団にもいるわけで、となれば海賊としての器も大してあるわけでもないハントを気にする人間など王下七武海の中にはいない。
そもそもエースの処刑阻止を絶対にするという義務感があるわけでもない王下七武海の面々が興味のない相手をしようと思うわけもなく、だからこそハントは大きな障害を受けることなくここにまで誰よりも早くに到達できたわけだが、当然なことに今ハントの目の前には海軍最高戦力の3人が存在している。
「バカ野郎! お前一人じゃ無茶だハント!」
処刑台の上から聞こえてくるエースの悲鳴に近い罵声に、ハントは微かに笑みを浮かべて、叫ぶ。
「はぁ……はぁ……お前を助けられればあとはどうとでもっ! 待ってろ! エース!」
言いながらも3人の間を通り抜けようとするハント。だが、当然それは阻止される。
「通すわけにはいかないね〜」
「っ!」
のんびりとした口調とは真逆。ハントの目に映ることすらないほどの速度で、気付けば蹴りがハントを襲っていた。若干に強引に進もうとしていたこともあって、ハントの受けは間に合わない。モロに顔面に蹴りを
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