暁 〜小説投稿サイト〜
ワンピース〜ただ側で〜
おまけ5話『助けるっ!』
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 大将の黄猿にとってはハントよりも注意を傾けなければならない人間がここには多数おり、数分という時間をハントのみに注ぐことすらも容易ではない状況だ。

 よって、次にハントへと殺到したのは黄猿ではなくマリンフォードに構えていた精鋭の海兵たち。

「海坊主をしとめろぉ!」
「今が好機だ!」
「くらえっ!」
 
 一斉に振るわれた武器。だが、それらは残念ながらハントへと到達しない。

「っ!?」

 ぎりぎりのタイミングでその場から飛び上がり、そのまま彼らの頭上で「数珠掛若葉瓦正拳!」叫び、拳を振るう。

 数瞬の後、おもしろいように吹き飛び、倒れたそれら海兵たちには目もくれず、ハントは態勢を整える。

「……げほ……黄猿は……マルコさんが相手してくれてるのか、助かった……けど、くそ、ちょっと距離が開いた!」

 どうにも黄猿が標的を変えたらしいことに気付いたハントが、顔をしかめたままでエースの処刑台を見つめる。先ほどのたった2撃のやりとりでダメージを受けたようで、咳と共に血を僅かに零している様子だが、まだまだ体力に問題は見られない。軽くしゃがんだかと思えば、そのまま再度一直線に走りだす。

 海軍の兵士と白ヒゲの艦隊の面々が争い、倒れていく中をすり抜けていこうとするのだが、今度は真正面から「見つけた! 海坊主! ここから先は行かせないわよ!」裂帛の気合が、ハントを襲った。

「単衣羽檻!」 

 ハントの頭上からヒナの腕が檻へと変化してそのままハントを捕えようと落下。

「っ能力者か!」

 ハントはヒナのことを知らない、いや、知らないというのは正確ではない。アラバスタで船上から顔を見たことはあるはずなのだが、単純にハントはもう覚えていないのだ。
 それだけハントにとってヒナという存在がとるに足らなかったものだということを改めて知らされて、彼女は歯噛みをしつつも冷静にハントの動きに合わせて片腕により形成された腕を振り落とす。

 彼女とてハントにやられてから必死に研鑽をつみながらここに来たのだ。アラバスタの時の彼女とはまた一味もふた味も違う。
 既にハントはヒナの檻の範囲内にいる。例えこの檻の網を抜けようとも、そこからさらにもう一本の腕でそこを捕えるという算段だ。

「逃がさないっ!」

 彼女にしては、きっとなかなかに見られないであろう熱気が異様なほどに込められた感情の色、それだけハントに対して思うことがあったのだろう。

 が。

「……なっ!?」

 気づけば、ハントはヒナの視界から消えていた。

「悪いけど捕まる気はないっ!」

 いつの間に移動したというのか、背後から聞こえてきた声に慌てて振り向くいたヒナだったが、既にハントは襲い掛かってきた新たな海兵を3人まと
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