おまけ3話『脱獄』
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まずい。
違和感だ。
レベル5の時から感じていた魚人空手陸式に対する違和感が消えない。てっきりレベル5のフロアだけと思ってたら、今に至っても消えないのは……本当にまずい。下手をすればこのままエースが向かっているという海軍本部で一戦を交えないといけないことになるかもしれない。
それは流石にシャレになっていない。
エースを処刑しようとする以上、白ヒゲさんがそれを止めようとすることは海軍側だってわかってるはず。つまり、白ヒゲさんを止めるほどの戦力が海軍本部には集まっていることになる。となればもちろん大将たちやルフィのじいちゃんもそこにいるだろう。
ただでさえ勝つのがほとんど絶望的な相手なのに、今の状態だとエースを助けるために力になるどころか、むしろ数秒でそのまま殺されてしまうことだってあり得る。
「顔色が優れんようじゃが」
師匠の声で、思考から意識が現実に向く。
「……あ、いや……大丈夫です。このまま一気に脱獄しましょう!」
「うむ」
そうだ、別に体調が悪いわけじゃない。このままでも戦えないわけじゃない。
「……ふぅ」
ため息を落とす。
やってやるさ。
誰に言うでもなく、自分に言い聞かせる。
とりあえず今は脱獄を考えることが先だ。
さっきのが主力だったとすると……ん? あれは?
「ここは地獄の大砦! 何人たりとも……通さんぞぉぉ!」
覚えてる。ここの副署長だ。
それが薙刀を振り回して、レベル3へ昇る階段の前で構えていた。まとわりつこうとする脱獄仲間を薙刀で切り飛ばしながら俺たちを、いや、ルフィを見つけた副署長が俺たちを止めようと叫ぶ。
「見よ! レベル3へ上る階段には千人の監獄弾バズーカ部隊を配置している! 貴様らに出口はないっ!」
「……千人って」
げんなりするわ。
っていうかこの監獄にはいったいどれだけの人員が配備されてるんだろうか? しかも全員バズーカ装備となると強引な突破は難しい。
「か弱い庶民の明るい未来を守るため! 前代未聞の海賊麦わら! 署長に代わって極刑を言い渡す!」
ルフィと副署長がぶつかり合い、その間に俺たちは監獄弾バズーカ部隊を少しずつ減らしていく。
副署長という前衛が倒れたら多分このバズーカ部隊も結構すぐに突破できるようになると思うんだけど、副署長はなかなかにしぶとい。2ギアのルフィの攻撃を何度も喰らっていて、体中血まみれになっているのに、何度でも立ち上がる。
「ここを突破しないとマゼランが後ろから来てしまうぞ」
体の右と左で色が分かれてる人の言葉で思い出した。
ここにはまだマゼランがいることを。
ドクドクの実の能力者で、毒人間。
触れたらOUTとかち
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