おまけ3話『脱獄』
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……うん?」
ルフィが目の前にいた。
「まったく、こんな時に眠り呆けるとは」
「けど、おめぇ本当にハントの師匠だったんだなー」
「だからそう言ったじゃろう」
しかも、師匠まで一緒だ。
なんか二人で話してるけど、それ以上にどういう状況だろうか。まだ俺は夢でも見てるんだろうか。
「ハント! 頼む! 説明してる時間がねぇんだ! おめぇの力を貸してくれ! エースを助ける!」
「っ」
いや違う。夢じゃない。
ルフィの熱気で流石に気づいた。
色々と聞きたいことがある。なんでルフィがここにいるんだろうか。他の皆は、とか。エースの状況が今そんなにピンチなのか、とか。けど、ルフィの顔が物語っている。今はそんなことを聞いている場合ですらない。エースはたぶん、相当危ない状況にいる。
周囲を見渡せば、もう檻の中にいたはずの3人の奴らもいない。周囲からは随分と騒がしい声が聞こえる。
状況がよくわからない。
それを口にしそうになって、慌てて反射的に自分の頬を殴り飛ばした。
……うん、夢じゃない。
今はたくさんの質問をしている場合じゃない。
「ほれ、お前さんの服じゃ」
師匠が俺の服を渡してくれた。
ありがたい。
やっぱりゲンさんにもらった駐在服と師匠からもらった甚平がないと、特にこんな囚人服じゃしっくりこない。
「よし、行こう! ルフィ! エースを助けに!」
「おう!」
ルフィと師匠が同時に頷く。
こんなに心強い味方がいるのならきっと誰にも負けない。
「さぁ、行くわよ麦わらボーイ! エースボーイを助けるには時間がない!」
うわ、顔でか!
っていう言葉を呑みこみたくなるような人が出てきたけど、誰だろうとか気にしてたらたぶん今はキリがないから気にしないようにする。顔がでかい人の後ろにいる体の右半分が黄色くて左半分が白色の、サングラスをかけている人も非常に気になるけど、気にしない。
後で時間が出来たら聞いてみよう。
そう思いながらも、ルフィたちが駆け出したその真後ろで走りだす。
「……ん?」
と、そこで気づいた。
「ふん、あん時の小僧か」
「うわ、クロコダイルもいた!」
「どうやらてめぇ捕まってたみてぇだが……また戦闘中によそ見でもしやがったのか?」
「放っとけっての! よそ見なんかしてないけどコテンパンにされたんだから仕方ないだろうが!」
「……あぁ?」
「……えっと……海軍のガープにやられて」
「……ふん、なるほどな」
鼻で笑い飛ばしやがったよ、こいつ!
自分から言いだしておいてそれは人としてどうなんだろうか。いやまぁ海賊だから人でなしでも問題はないのか。
「今10時前。処刑は
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