おまけ2話『師弟』
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インペルダウンにはその存在を秘匿にされているフロアが存在している。
それがレベル6、無限地獄。
ハントがいたレベル5、極寒地獄よりもさらに深いエリアに位置するそのフロアには、度を超える残虐な事件、もしくは政府にとって不都合な事件を起こしたような囚人たちが収容されており、囚人たちの質はレベル5までとは一線を画している。もちろんフロア自体も、そうだ。
レベル5までは囚人にとって過酷な環境が供えられていたが、このフロアの人間たちに与えられる環境はそれらとは趣が違っており、暇というそれ。ただ捕まって、そこにいることした許されていない。おそらくレベル2や3の囚人たちからすれば天国だと思われるような環境こそが、このフロアの人間たちにとっては地獄。
一般的に見ればおおよそに理解のしがたいものだが、それだけこのフロアの人間たちが異質ということだ。とはいえレベル6の囚人はそのすべてが死刑囚。地獄のような環境を与える必要すらないということなのかもしれないが。
「……」
そんな異質な人間たちが収容されているフロアへと連れてこられたハントは、目の前で捕まっている人物たちの顔を見て、ただひたすらに目を丸くしていた。
なぜならそこに――
「なんでお前さんがここにおるんじゃ!?」
「なんでてめぇがここにいるんだ!?」
――彼の師匠ジンベエと、友であるエースがそこにいたのだから。
あまりにも思わぬ再会すぎて、3人ともひたすらに動揺の表情を浮かべており、そのせいかハントは二人の質問をほとんど無視する形で、よろよろと檻へと近づいたかと思えば枷をはめられた両手を格子へとかけて、二人の顔を覗き込んだかと思えば急に叫びだした。
「なんで……二人がそこにいるんだよ……っなんでだ!」
目の前の光景が余程に信じられないのか、ハントの叫びは止まらない。
「エース! お前ティーチは……黒ひげはどうしたんだっ!? なんでこんなとこで捕まって……お前あんなに気合入れてたのにっ! こんなところでっ……それに師匠も! あんた王下七武海で! 海侠のジンベエでしょうが! なんで海軍に協力する側の人間がそんなところにいるんだよっ! 何で――」
悔しげに肩を震わせて、そしてハントは二人へとさらに言葉を叩きつける。
「なんで、そんなに二人とも傷だらけの体してるんだ!?」
「……ハント」
確かに傷だらけの体をしている二人が顔を引きつらせて、僅かに顔を俯かせた。数秒ほどそうしていたが、黙っているわけにはいかないと二人とも考えたようで、同時に顔を上げて、まずはエースが口を開いた。
「悪ぃ。あいつに負けて……おれはここにいる……体の傷はあいつにやられたもんだ」
「なっ!?」
驚きの声を漏ら
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