おまけ2話『師弟』
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すハントに、続けてジンベエが言う。
「わしはエースさんの処刑に反対し続けた結果が今じゃ。あくまでも協力せんと言い続けたらここに放り込まれてしもうた。この傷はここでも頷かないワシへの拷問で、といったところかのう」
「はぁっ!?」
いきなり色々と放り込まれてどうやらハントの思考が停止したらしく、動きを止めた。とりあえずは二人がここにいる理由に関してはハントも理解した。となればもちろん、ハントの思考を停止させたのはエースの処刑という言葉だ。
「……」
――え、エースの……しょ、しょけい? え? んっと……は?
完全に混乱してしまい、固まって動けずにいるハントだったが「それでお前さんは? たしか麦わらのルフィという男と一緒におったんじゃなかったか?」というジンベエの言葉でふと我に返り、師匠の言葉とあって慌てて頷いた。
「あ、はい。俺はちょっとルフィのじいちゃん……あ、エースのじいちゃんでもあるのか? とりあえず海軍のガープにいきなり捕まえるって言われて、それで」
「お前さんだけを、か?」
「はい」
「あのじじい、なんでハントだけを?」
ジンベエ、エース。ともに首をひねり、ハントも「それは俺も知らなくて」と少しばかり困ったような声をあげる。
3人がしきりに首をひねりはじめたところで、ハントをここに連れてきたマゼランの声が3人へと降りかかった。
「そろそろ再会の挨拶はいいだろう。さて、海侠のジンベエ。海軍からの伝令を伝えよう」
「海軍からの伝令じゃと?」
「……?」
ジンベエが不思議そうに呟き、エースとハントも無言で首を傾げる。
「海侠ジンベエ、あくまでもエースの処刑に反対するというのならば、海坊主ハントには終身ここのレベル5、極寒地獄へと落ちてもらうことになる。だがエースの処刑に協力するというのであれば王下七武海の特権として海坊主ハントに恩赦を与えて解放する……以上だ」
「なん……じゃと!?」
「なっ!?」
「……」
驚きのあまり怒号の声を吐きだしたジンベエと、絶句したエース。そして、なぜかその言葉にあまり反応を示さないハント。
お前、当事者だろうが、と突っ込みを思わず入れたくなるような表情をしているハントだが、残念ながらジンベエもエースもマゼランへと視線が夢中になっているため、そんなハントの様子に気付くことはなく、突っ込むこともなかった。
とはいえ、当然だろう。
「――要するに海坊主ハントがここにいる理由はお前だ、海侠」
マゼランの言葉で、ジンベエの表情がついに苦痛なソレへと変化した。
ジンベエにとってハントはおそらくは誰よりも一緒にいた時間が長い人間であり、唯一の弟子。そして息子のような感覚すら覚えている人間だ。そんな人間を自分のせ
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