暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生と二本尻尾の猫
第四幕その六
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 その中で、です。先生は女の子に尋ねたのです。
「スコットランド産の」
「スコットランド産ですか」
「はい、イギリスの」
「それならです」
 女の子は明るい笑顔ですぐに応えてです。
 お店のウイスキーのコーナーからです、あるウイスキーを持って来て先生に言いました。
「これですが」
「あっ、そのウイスキーは」
「ご存知ですか」
「そのお酒好きなんです」
 先生はにこりと笑って女の子に答えました。
「それではこのお酒を」
「お買いになられますね」
「はい、是非」
「僕はね」
 王子が言うことはといいますと。
「ワインを探しているけれど」
「どの様なワインですか?」
「日本の山梨産の」
 そちらの、というのです。
「赤ワインを探していますけれど」
「赤ワインですか」
「はい、あるでしょうね」
「何種類かありますが」 
 女の子は王子の前に来て真面目に応えます。
「どれをでしょうか」
「ちょっと見せてくれるかな」
「ワインをですね」
「山梨産のね」
「それを全てね」 
 是非にというのです。
「お願いするよ」
「はい、それじゃあ」
 こうしてです、すぐにです。 
 女の子は今度は王子の前にお店の中にある山梨産の赤ワインのボトルを全部持って来てくれました、そしてそのワイン達を見せてからです。
 王子にです、穏やかな笑顔でこう尋ねました。
「どれにされますか」
「ううん、どれにしようかな」
 こう言ってからです、王子は女の子に答えました。
「甘口がいいかな」
「甘口ですね」
「うん、どれかな」
「どれ位の甘さが宜しいでしょうか」
「この中で一番甘いものがいいね」
「はい、それでしたら」
 すぐにでした、女の子はです。
 その中のうちの一つを出してです、両手に丁寧に持ってそのうえで王子に見せてからそのうえで言いました。
「こちらになります」
「このワインが一番甘いんだ」
「山梨産ワインの赤の中では」
「そうなんだ、それじゃあね」
「このワインにされますね」
「そうさせてもらうよ」
「わかりました」
 女の子は王子に笑顔で応えてでした、そうして。
 ワインを包装にかかりました、ですが途中で。
 今度はトミーがです、女の子に言いました。
「ビールありますか?」
「ビールですか」
「はい、黒ビールを」
「大きさはどれ位ですか?」
「三五〇の二十四本セットで」
 日本風に言うのでした。
「お願いします」
「黒ビールですか」
「ありますよね」
「はい、八条ビールの黒で宜しいでしょうか」
「そうです、それでお願いします」 
 トミーは女の子に笑顔で答えました、女の子も穏やかな笑顔で応えて。
 そのうえでカウンターにビールのケースを持って行ってです
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ