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願いを叶える者(旧リリカルなのは 願いを叶えし者)
知らない人には御用心
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とは…まさに私の事だったか)」

シャーロックがここに来た理由。
今後に控える計画を行うに当たって邪魔になる人物にユウジが引っ掛かったからである。
その為、この計画に脅威となるのかを検証し、もしもそうであったのなら、殺害するために来たのであったが…。

「これは…計画を見直す必要があるね…」

シャーロックはそう呟く他なかった。









更に翌日。
堤防沿いにある一角に、銀髪の少女が立っていた。
その少女は警戒を顕にし、目の前にたつ少年を睨み付けていた。
まぁ俺なんだが。

「貴様が教授の言っていた脅威か」

少女…ジャンヌ・ダルク32世はそう言った。

「教授…ああ、シャーロックか。
まぁ、俺が脅威かどうかなんぞ今は関係ない…が、面倒なことはしたくないんだ。
素直に帰るか、拘束されるか、いじめられるか選んでくれ」

俺はポケットに手を突っ込みながらだるそうにそう言った。

「理子から聞いた通り、そこの見えない奴だ…気に入るのも良くわかる。
だが私は騎士として、貴様に勝負を挑む!」

ジャンヌは西洋剣を抜刀して構える。
瞬間に冷気が漏れだし、足元を即座に凍りつかせた。

「へぇ。氷の属性剣…いや能力を纏わせているだけか」

「…よく見抜いた。我が剣は聖剣。名はデュランダル!
これより貴様を葬る私の愛剣だ!」

声を張り上げて宣言するジャンヌ。
こうなってしまったのはぶっちゃけて言えば散歩してたら…ってやつなんだが。
取り合えず適当にあしらう事で自己完結。

「ならさっさとやるか。
俺、これでも忙しいんだよね」

「ふん、時間など感じないままに終わらせてやる」

「それじゃ…」

「――(くるかっ!?」

「逃ぃげるんだよぉぉぉぉ!!」

「――――は?」

緊迫した状態での敵前逃亡。
誰も逃げ出すとは思わない場面で全力ダッシュする俺に、ジャンヌは理解できずに固まった。

「な…何なのだアイツはぁぁぁ!!」

俺が逃げ去ってから数分後、一人残されたジャンヌは大声を挙げて地団駄を踏むのだった。
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