番外最終話『絆は終わらない』
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た。
「けど! けど! ダメなんだよ! ルフィのじいちゃんは強すぎるんだ! 俺たちが全員で挑んでも全員で一緒に監獄に行くだけなんだよ! ルフィは海賊王になるんだっ! ゾロは世界一の剣豪になる! ナミは世界中の海図を作って! ウソップは勇敢な海の男にっ! サンジはオールブルーを見つける! みんなやりたいことがあるんだろうがっ! 叶えなきゃいけない夢があるんだろう!? 俺はもうお前らと一緒にはいられないけど……だから! お前らには航海を続けてほしいんだ! 夢を追ってほしいんだよ!頼む! ……頼むよ……ナミ……みんな」
ナミを見つめる。
潤んだ瞳がやっぱり色っぽい。
俺はきっとこれから牢獄生活。ナミも海賊である以上、面会なんて不可能で、だからもうナミには会えない。
「ナミなら、俺なんて目に入らないぐらいい男が見つけるんだろなぁ」
考えただけで、また泣きそうになって、それどころか吐きそうになった。
ナミから微かな声が漏れた。まるで気が抜けたかのような、そんなため息に近い声。
「ねぇ、ハント」
「……ん」
「私はあんた以外の男に興味ない」
「……けど」
「本当は嫌なんでしょ? 私が他の男と付き合ったら」
「うん」
ナミを見つめて言う。
当然だろう。
嫌すぎる。
フとナミが笑った。
少しだけ悲しそうに、けどそれ以上にいつもの彼女の、どこか意地悪な笑顔だ。
「じゃあ絶対に帰ってきて」
「……え?」
「私を他の男にとられたくないなら、脱獄でもして帰って来て。私たちのところに」
……え? ……え?
「それ、いいなぁ! そうだ、ハント! おめぇ脱獄してでも絶対に帰ってこい! 今度こそ船長命令だぞ、ハント!」
「その間にナミさんと俺は……デュフフ、おし。ハントてめぇもう帰ってくんな」
限界を超えて殴られてもまだ意識があったらしいルフィとサンジの声。
「ほら、サンジ君の寝言はともかくルフィもああ言ってるし……別に一味をやめるわけじゃないんだし、いい? 絶対私のところへ帰ってきて。じゃないと本当に許さないから」
「で、でも……い、いや……脱獄なんて簡単にできるもんじゃ」
「おめぇなら出来るぞ、ハント! 俺たち全員をブッ飛ばしたんだ! おめぇにできねぇわけがねぇじゃんよ!」
何の根拠もないルフィの言葉は相変わらずで、なんでか信じられる気がしてまた目から涙が溢れそうになる。
「も、もし脱獄できても何年かかるかわからないし、さ」
「え、ハント忘れたの?」
ん、忘れた? 何を?
「空島で、私があんたに言った言葉」
空島、というだけでピンと来た。
強くなるまで待っていてほしいと、俺がナミに言ったその返事。
『待っていてほしい
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