番外33話『バスターコールバスター』
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ここはどこだ?
世界が暗い。
俺は何をしてた?
思い出せない。
俺は今座っている? 寝ている?
体の感覚がない。
「……!」
「……!?」
何かが聞こえる。けど、わからない。
意識がはっきりとしない。
あぁ、血が足りない。
俺は生きてるのか? 死んでいるのか?
「……ぅ」
少しずつ。
少しずつ意識が覚醒していく。
重い手足がある。体の感覚が戻ってきた。
深い水面から水上に上がる感覚。
あぁ、まるでこの感覚はなつかしい。俺がまだ魚人空手を覚えてないときに何度も師匠に叩き込まれた深海の中で、窒息してた時の感覚に近い。
鮮明になっていく。
浮かび上がってくる。
あぁ、思い出した。
俺は無数の銃弾に撃たれて意識を失っていた。
目を開けよう。
「……」
そっと開ける。
いやに眩しくて、明るい。
体は動くか? 大丈夫だ、動く。問題はない。
四肢の感覚を取り戻す。
思考もはっきりとしてきた。
「……おっけー……大丈夫、だ」
――俺はまだやれる。
最後のは言ったつもりが言葉にならなかった。
体を見回す。
頭がずきずきとする。痛い。けど大丈夫だ。頭は重点的に守った。問題ない。
手足に異常はないか? 大丈夫だ、さすがにアレだけの数の銃弾を撃たれたらどっか手足の一本ぐらいは撃たれすぎてちぎれてもおかしくなったはずだけど、運が良かったのかもしれない。
腰も大丈夫。痛いだけ。
他は体中に銃弾が刺さってる。滅茶苦茶痛い。銃で撃たれるとか……いやぁ久しぶりだ。師匠と海賊退治してた時に数発くらった以来だから……これは自己新記録だ。やっぱり銃は痛い。できればもう喰らいたくない、いや本当に。
「っていうか鎖までちぎれてるぞ……マジで何発銃弾うけたらこうなるんだよ」
落ち着け、立てるか? 俺。
手足は無事。けど、急所も無事。けど、体中に受けた銃弾が痛い。きしむ。
「っ」
力が入らない。
くそ、今どうなってる。
下の方で騒ぎが聞こえる。
それだけはわかる。
ロビンはどこにいった。フランキーは? ルフィたちはここに着いたのか?
くそ、情けない。ロビンを守るって言ったのに。またこれじゃないか。
瞼が重い。
だめだ、体力が足りない。血が足りないせいか? 動けない。
「……ぅ」
視界がまた暗くなってきた。
……ん?
足音だ。多分これは足音だ。走ってる。誰だ? 海兵か? 役人か?
「ハント!? おい、ハントじゃねぇか! おめぇなんでこんなとこに! 生きてるか!? おいハント! チョッパー呼んでこないと! くそっ、どうしたんだ
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