暁 〜小説投稿サイト〜
ワンピース〜ただ側で〜
番外33話『バスターコールバスター』
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顔を赤くして頷くナミに、ハントは安堵して「よかった、サンキュ」と呟く。他の人間がいるというのにも関わらずいとも簡単に二人の世界に入り込んでいたハントとナミだったが、そこでナミが気付く。

「……はっ! ハントを叱るはずがいつの間にか!?」
「おめぇらはお似合いだよ、なんとなく」
「うっさいわよ! そこのハナップ!」
「だから、一文字もあってねぇだろソレ!」
「ふふっ」

 いつも通りの喧噪。それを見て笑うロビンにハントが言う。

「そういえばロビン、海列車で言ったこと、覚えてるか?」
「え?」

 ハントは明後日のほうを見ながら笑う。

「じゃあもう一回だな……な、言ったろ? バスターコールなんて大したことないって」
「……ええ、そうね!」

 今はただ、ロビンを助けることが出来たという事実に素直に喜んでいる彼ら。
 だが、まだ彼らは知らない。そのすぐ後に、メリー号との悲しい別れがあることを。
 長い、長い旅路を経て、ルフィたちの夢はまだまだ半ば、海賊王には程遠い。それでも、今までずっと一緒に旅をしてきたメリー号とはここでお別れになる。メリー号との思い出を胸に、彼らはまた新たなる旅路へと向かう。




 ルフィたちがエニエスロビーを落とした。
 その新聞を瞬く間に世界各地へと広がっていく。
 バナロ島。

「おい、見ろ! 麦わらの記事だ! ゼハハハハ! とんでもねぇことやりやがった! 司法の島を落としたそうだ、こりゃあ賞金もはねあがるぞ!」
「エニエスロビーならウォーターセブンからの海列車が有名ですな」
「ここから遠くない。それもまた巡り合わせ」
「ウィーハハハ! 行こうぜ船長!」
「当然行くとも! 出航の準備をしろ!」
「おい、待てよティーチ。探したぞ」

 ルフィたちが仲間を取り戻し、やっとひと段落ついた時。 
 黒ひげと火拳がぶつかそうとしていた。




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