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ワンピース〜ただ側で〜
番外32話『銃殺刑』
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っていうか海列車にいたのね!? 言伝ってなによ! 言いなさい! 早く言いなさい!」

 首をぶんぶんと「それじゃしゃべれるものもしゃべれないだろう」というゾロの小さな突っ込みすらも聞き取れないほどに必死になってソゲキングの首を振りまわすナミに「うわ、おいナミ! ソゲキングになにすんだ!」というルフィの言葉でやっと止まった。

「げほ……ごほ……う、うむ。どうやら彼は昨日の晩にロビン君を見つけたものの説得に失敗し、それで君たちに説得の役目を任せて、ハント君はそれまでロビンくんを護衛する立場でいようというつもりのようだ。だから安心して助けに来てくれと、彼はそんな感じのことを言っていたぞ」
「……そうか、ハントが」
「っていうか昨日からいなくなってたと思ったらそんなことをやってたなんて……連絡くらいよこしなさいよ、全く」

 単純に嬉しそうに呟かれたルフィの言葉とは違い、腰を床に下ろしたまま心底ホッとした表情で呟いたナミの言葉には怒りと、そしてそれ以上の安堵の色が見え隠れしている。ともすれば泣き出しそうにすら見えるナミの表情にその事情を知らない彼らが問う前に、職長のパウリーが尋ねる。

「そのハントってのは強ぇのか?」
「ああ、俺よりずっと強ぇぞ!」
「……そりゃ……心強ぇな」

 ここに至るまでの道中、信じられないほどの強さをルフィとゾロに見せられてきたパウリーが、ルフィの言葉で息を呑む。ルフィよりも強いという人物がいるという言葉はやはり彼らにとってはより強い希望だろう。
 彼らはさらに一層の表情を引き締めて、エニエスロビーへと向かう。
 



「待って! 約束が違うじゃない! 私があなたたちに協力する条件は彼らを無事に逃がすことだったはずよ!」

 隣の部屋から聞こえてきたロビンの必死な叫びが、この状況が俺が今考えている通りにまずいものだということを教えてくれていた。ロビンの声に、声を投げられた男、CP9長官のスパンダムは呆れたように言う。

「何を必死にいきりたちやがって……ルッチ、我々が出した条件を正しくいってみろ」
「ニコ・ロビンを除く麦わら一味の7名が無事にウォーターセブンを出航すること」
「ああ、そうだな……海坊主のハントはウォーターセブンを無事に出航してここへ来たんじゃねぇのか!?」

 スパンダムの言葉を聞いて、ロビンが怒った。

「何ですって!? まさかそんなこじつけで協定を破る気じゃ!」
「どうしようもねぇクソだなこいつら……仁義のかけらももっちゃいねぇ」

 これはフランキーの言葉だ。

「……」

 隣の部屋から何やら聞こえる喧噪に耳を傾けるのはこれまでとして、ちょっと現状を確認する。
 自分の両手両足、それに腰を拘束する鉄の鎖のせいで俺は今動けない。
 で、
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