番外31話『無賃乗車にお気を付けください』
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ンの対面へと腰を下ろす。ハントの小さな文句に、ロビンはそっぽを向いて連れなく答えた。
「忘れていたわけではないわ。ただ、あたなとの約束を守る気がなかっただけ」
「……そっちかよ! あ、でも忘れられるよりかはマシか。ちょっとホッとした……じゃねぇよ! 嘘は泥棒の始まりって……あ、でも海賊だしそんなんも――」
「――どうして来たの! こんなところでまで来てしまって……もう貴方でも逃げられない!」
「いや、昨日言っただろ? 今の俺にロビンを説得するのは無理だからルフィたちに任せる。いわゆる、俺はそれまでお前のお目付け役だな」
あくまでもロビンの助けようというハントの言葉を受けて、やはりロビンはその端正な顔を歪める。
「……CP9は」
CP9が突然の乱入者を許すはずがない。そう思って尋ねたロビンの言葉にもハントは「CP9? ああ、昨日仮面してたやつらか? あいつらならもう納得してくれたぞ」と平然とつぶやいた。
――約束が違う。
わめきたくなったロビンだが、出航してからハントが乗っていると発覚したのではCP9にもハントの処遇を殺すか、監禁しておくか、もしくは昨日の約束通りにロビンと共に連行するか、その程度しか選択肢がない。
だからこそハントは手錠をかけられた状態で今ロビンの対面に座っているのだろう。
それを感じ取った彼女は力なく頷く。
「……そう」
「さて、じゃあそろそろ説明してもらうぞ……時間はあるんだし」
「……」
ハントの言葉に、ロビンは考えるように間を置いて、頷いた。
「いいわ、それであなたには諦めてもらうわ」
「……ま、聞けるならなんでもいいか」
ロビンはハントを諦めさせるために、ハントは事情を聴くために。
ロビンは語る。
バスターコールの恐ろしさを。
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