暁 〜小説投稿サイト〜
ワンピース〜ただ側で〜
番外31話『無賃乗車にお気を付けください』
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グからナミは聞かされる。
 ナミのとる行動は、こうなってしまえばたったの一つ。
 ルフィとゾロと、ハントを探してロビンを取り戻す。
 それだけだった。

 出航までのもう30分を切っている。
 チョッパーを筆頭にパウリーの指示を受けた職人たちも総出でルフィとゾロの行方を探し、ナミはロビンに言われた場所にいるというハントの探す。

 ――まだ出航まで20分ある。まだ行かないでロビン。一人で犠牲になるなんて私たち絶対に許さないからね。

 ヤガラに乗って水路を走るナミはそこでフと呟く。

「ハントは見つけたらとりあえずビンタね」

 こんな時にまで姿を見せない呑気な彼がいるという場所へとヤガラの背に乗って突き進むナミ。ここに至って姿を見せないハントの心配を彼女は一切していない。ロビンの言う場所へ行けばそこに彼がいると聞いたことと、ルフィが「おめぇらなんかにハントが負けるとは思えねぇ」という言葉もナミは聞いていたからだ。ルフィの半分挑発にも取れるようなその言葉に対してロブ・ルッチもなんの言葉を返さなかったことを思えば、どうせハントのことだから、くだらない罠にはまって身動きがとれていないだけなのだろうと彼女は考えていた。

 だからこそ漏らした言葉だったのだが。
 角を曲がって遂に視界に収まった倉庫街最北。そこにあった光景はナミの予想外のそれだった。

「……なに、これ」

 ナミの声が震えている。何かないかと建物がないかと探すが……ない。

 ――私がロビンの言葉を聞き間違えた?

 震えそうになる自身の肩を抱いて、それを否定する。ナミはしっかりとその耳で聞いたのだ。

 ――なら、なんで?

「なんで、水没してるの?」

 ナミの問いに、だが返ってきたのは荒れようとしている波の音。

「なんで、波が荒れてるんだからナミも荒れてるんだなって……言ってくれる人が……いないの?」

 ただ呆然と、ちょっとだけダジャレが好きな彼の姿が見つからない。首をめぐらせて、唇を震わせて、顔を青くさせて。それでもやはり、彼の姿はない。そこで身動きを止めてしまいそうになる自身に、ナミは喝を入れる。

「……っ、ハントがいないなら私もルフィたちを探さなきゃ」

 腕で目からこぼれそうになっていた涙をぬぐい「ヤガラちゃん、お願い!」とまだ若干に震えた声で指示を出す。

 ――今はロビンのことを最優先に考えなきゃ! ハントならきっと無事。

 考えただけで竦みそうになる可能性を否定するかのように首を横に振り、ナミは前を見る。 

 今は一刻を争う時だから。




 造船島。
 ブルーステーション入り口。

 そこに、ロビンを連れていく海列車の姿があった。
 既にCP9もロビンもがそ
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