番外27話『レディ〜イドーナツ!』
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ドーナツレースのルールは至って単純。このロングリングロングランドを一周するという、ただそれだけ。
銃・大砲・爆薬・凶器は何でもOK。
島を一周するためのボートは手作りで、木材はオール2本と空樽3個の部品で作らなければならない。
麦わらチームはナミ、ハント、ロビン。
彼らの乗るボートはウソップが作ったタルタイガー号。
樽をそれぞれ半分に割ってつなぎ合わせてあるという、少々雑な造りのボートとなっているが、かといって船大工でもないウソップにそれ以上のクオリティーを求めるというのも酷な話だ。むしろ最低限、海に浮かぶボートの体ものを作り上げたことを褒めるべきだろう。
それに対するフォクシーチームはフォクシー海賊団のアイドル、ポルチェ。さらには魚人のカポーティとホシザメのモンダ。ちなみに、ポルチェは割れ頭こと銀ギツネのフォクシーが白馬のシェリーを狙撃した時に隣にいた女で、ハントにとっては気に入らない敵でもあったりするのだが、それはともかく。
フォクシーチームの乗る船はキューティーワゴン号。さすがに船大工もいるらしく、機能だけでなく見た目もしっかりとしたボートが出来上がっている。
「とにかくやるからには勝つわよ! それに、ハントも自分から出場するって言ったんだから体の調子悪くても最低限のことはしなさいよ」
「当然!」
「相手を沈めてもいいのよね」
麦わらチームの言葉に、フォクシーチームも答える。
「いやん、無茶なこと言ってるわ」
「ふん、海坊主だかなんだか知らねぇが、海は俺たちの土俵だぜ。なぁ、モンダ!」
「シャー!」
司会がルールやメンバーの読み上げを行い、迷子防止の永久指針を麦わらチームとフォクシーチームの両チームが受け取り、スタートラインへと位置についたことで準備は整った。
『せいぜい島から離れないようにお気を付けて、幸運を祈るよ!』
司会者の言葉にナミが「島から離れる? なんでわざわざそんな遠回りを。イン攻めて最短で行くわよ!」というのだが、ハントが「いや、そうがいかないらしい」と呟いた。
「なんで?」
「さっきウソップにとりあえず離れろって言われた。なんか銃とかで妨害されるかもしれないから、だって」
「え、嘘!?」
『位置について! レディ〜〜〜〜イ!』
まだまだ戸惑いを隠せない麦わらチームの意志には関係なく、司会者がスタートの合図となる空砲を構え、そして。
「ドーナツ!!」
声と共に空砲が開け放たれた。
と、同時。
フォクシー海賊団たちの何十、何百とある大砲や銃がタルタイガー号へと向かって一斉掃射された。
「うぉ、本当に撃ってきた!」
「いやー!」
あまりにたくさんの銃弾や大砲により海面が大きくうねりを見せる。転
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