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牙狼<GARO>―黄金の嵐(かぜ)―
第一章「失われた黄金」
#2、銀-Zero-
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自分達が所属している春日部の番犬所に向かう事となった。

―春日部の番犬所。

 薄暗い空間の中に白く浮かぶ部屋。傍らには丁寧に彫られた狼のレリーフが印象的な小さな祠が設置されていた。
 ここが番犬所と呼ばれる所であり、魔戒騎士や法師達の監督役である『神官』が住まう場所である。そこには3人ほどの人影がいた。無論その3人は慎之介、レオン、アンナだ。
「・・・あれ?彼女が居ない」
 真っ白な祭壇、そこに居るはずの人物が姿を現さない事に慎之介は怪訝な表情を浮かべた。彼女は何処に居るのだろう・・・。そう思い、キョロキョロと辺りを見回す。
『シン、あの部屋に番犬の気配がする。あそこにいるんじゃねぇか?』
「・・・あそこか。兎に角行ってみるか」
 ザルバからの指摘を受け、早速その部屋の扉へと向かう。んで、ドアノブに手をかけ
「ここに居るのか?・・・ってぇ!?」
『ありゃま・・・これはこれは・・・』
 ドアを開ける。そして、目の前の光景を見た瞬間、慎之介は顔を真っ赤にしてたじろき、ザルバは驚いたようにカチカチと顎を鳴らす。
「・・・」
 慎之介の目の前には薄い茶色のショートヘアの少女。・・・格好はまだ着替えの最中なのだろう、下着姿の状態であった。・・・まぁ、俗に言うラッキースケベな状態である。
「あ〜・・・お着替え中・・・でしたか?」
「な、何やってんですかぁ!?慎之介さんッッ!!!」
 苦笑いを浮かべつつ、問いかける慎之介に少女は怒声と共に返事代わりの渾身の右ストレートを放つ。狙いたがわず、拳は慎之介の顔面にクリーンヒット。
「ドゥブッハァ!!?」
 顔面を殴られ、鼻血を噴出しながらもんどりうって倒れる慎之介を見て、レオンとアンナは『やれやれ、またか』と言いたげに肩をすくめていた。

―それから暫くして・・・。

「成る程、そういう事だったのですか。銀牙騎士、そしてラキスケ黄金騎士・・・報告ご苦労様です」
「セイルさん・・・何さり気に余計なモノつけてんすか?」
 神官服に着替え終わり慎之介達の報告を聞いたここ、春日部の番犬所の神官である『セイル』は労いの言葉をかける。が、『ラキスケ黄金騎士』と言われたのが気に喰わなかったのか慎之介は抗議。
「だって事実でしょう?今日に限らず何度も何度も着替え中に入ってくるのは。しかも聞く所によれば別の場所でも、女性の着替え中や入浴中にその場に入ってきたりするそうではないですか」
 セイルの言うとおり、慎之介はどういう因果か女性の着替え中や入浴中にうっかり入ってくるという『ラッキースケベ』なトラブルをやらかしてしまうのである。その回数は某幻想殺しのお人やTo loveるなハレンチなお人とかに匹敵するほど。
 その為、ついたあだ名が『ラキスケ黄金騎士』と言うわけなのだ。
「事実って
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