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リュカ伝の外伝
男の甲斐性C
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家を見ると思う? そんな軽蔑視された環境で生きて行く事が、本当にこれから生まれてくる赤ちゃんの為だと言えるの?」

「だけど側に父親が居るんだから、知らせないのは酷い事だと思わないのか?」
「重要なのは父親が父親をすることじゃないでしょ……誰かが父親をすれば、その子に父親の愛を伝える事が出来るの。私達がそうだったでしょ……オジロンやサンチョが私達を愛してくれた。ピエールやメイド達だってそうよ!」

「言いたい事は解るけど……」
「言いたい事が解るなら、それを不満に思うのはやめなさい。アンタが不満に思う……いや、その不満を露わにすると、それを見た人が勝手な憶測をするの。それを知った他人が無責任な噂を巻き起こし、(いず)れはデボラさん達に不幸が襲いかかるのよ!」

「そうかもしれないけど……」
「“そうかも”じゃなくて“そうなの”よ! 自分の家庭の事なら不満を露わにしても、その結末が己に降りかかってくるから私も注意しないけど、他所様の家庭を不幸にする様な言動は止めなさい。アンタのその態度、ホント最低だからね」

「そこまで言う事ないだろ! ちょっと僕には理解出来ないと思っただけだろ……」
「思っても言動に表すなって言ってんの! 昨晩お父さんの話を聞いてる時から不機嫌な表情をして、今朝もその表情をなくそうとしない。あの一家の出来事はアンタに関係ないでしょ! お父さんがお母さん以外の女との間に子供を作っちゃった時だけにしなさいよ、その表情は!」

「じゃぁ常にその表情をしてなくちゃならないじゃんか」
「ガキみたいな言い訳すんな馬鹿!」
最近口が悪くなってきたなぁ……

「解ったよ……気を付けます!」
「まぁこれ以上言ってもムダだろうから、今回はこの辺で勘弁するけど……」
肩を竦めてそう言うと、僕の手を取りベッドから引きずり出すポピー。

「じゃぁ気分転換に温泉に入りましょうよ。お父さんとお母さんもまだ入浴中だし、一家揃ってリフレッシュしましょ!」
と言い、寝間着状態の僕を強引に温泉に連れて行こうとする。

「い、いいよ僕は! お父さんとお母さんの邪魔をしちゃ悪いから……」
「心にも無い事言わないの」
直ぐバレた……本当はお母さんの裸を見るのが恥ずかしいからだ。

「恥ずかしがらなくても大丈夫よ。お母さんからすれば、お父さん以外の粗チンに興味ないだろうし、私もアンタのベイビーに微塵も興味持ってないから(笑)」
ベ、ベイビーってなんだよ!? 馬鹿にするなよな!

そんな憤慨もあったんだけど、ポピーの強引さに押されて気が付けば裸のお母さんを前にして大人しく温泉に浸かっていました。

ティミーSIDE END



(サラボナ)
アンディーSIDE

「しかしリュカさんは凄いね。僕達は何
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