2部分:第二章
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配からこのことを感じ取っていた。
「人ではないのなら。鬼か」
「わかるというのか」
「わからないと思うか」
睨み返しつつ女に述べる。
「名前を聞けば死ぬのだったな」
「その通りじゃ」
「しかし。それより前にわかっている」
「わかっているじゃと」
「その通り。貴殿の名前は」
彼は自分から女の名を言うのであった。
「紅葉だな」
「ぬう・・・・・・」
「違うか?」
既にその刀を構えている。身体を女に向けたまま問うたのである。
「紅葉だな。そうだな」
「そうだと言うたらどうする?」
不敵かつ酷薄な笑みを浮かべて彼に問うてきた。
「わらわが。その時はどうするのじゃ?」
「知れたこと。倒す」
彼の言葉には一片の迷いもなかった。
「貴殿を。その為に私はこの国に来たのだからな」
「左様か。わらわをのう」
「鬼女紅葉よ」
一歩前に出る。それは剣道の構えでの歩みでであった。摺り足である。
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