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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―覇王―
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墓地に送ることで、相手モンスターを破壊する永続魔法《ブレイズ・キャノン》。その効果を先のターンで見ている覇王が、その対策をせずにただマリシャス・デビルを出すとは思えない。恐らくあの三枚のどちらか、あるいは両方は《ブレイズ・キャノン》への対策カード――

「貴様のスタンバイフェイズにリバースカード、《バトルマニア》を発動!」

 ――というオブライエンの思考を打ち切ったのは、スタンバイフェイズという限られたタイミングでの罠カードの発動。相手モンスターを全て攻撃表示にし、バトルフェイズに強制的に移行させる罠カードであり、オブライエンのモンスターは守備表示から今度は攻撃表示となる。

 《ナイトメア・デーモンズ》の発動から、恐らくはここまでが覇王の計画の範疇。相手のフィールドにトークンを送り込み、それを融合素材として利用し、さらにマリシャス・デビルに自爆特攻させることで、戦闘ダメージとバーンダメージで相手は頭を垂れる。

「くそっ……! 俺は《ブレイズ・キャノン・マガジン》の効果を発動!」

 このままバトルフェイズに入れば、それだけでオブライエンの命はない。しかしオブライエンは臆せず《ブレイズ・キャノン・マガジン》を発動し、むしろバトルフェイズに入る――いや、このターンでの決着をつけるべく行動を開始する。

「《ブレイズ・キャノン・マガジン》で捨てたモンスターは、《ヴォルカニック・バックショット》!」

 オブライエンが《ブレイズ・キャノン・マガジン》によって墓地に送ったモンスターは、《ヴォルカニック・バックショット》。そのカードを覇王に見せつけるように、一枚のカード――ではなく、三枚の《ヴォルカニック・バックショット》を覇王にかざす。

「《ヴォルカニック・バックショット》が、《ブレイズ・キャノン》と名のつくカードで墓地に送られる時。デッキからさらに二枚のこのカードを墓地に送ることで、相手モンスターを全て破壊し、1500ポイントのダメージを与える!」

 墓地に送られた際に500ポイントのダメージを与える効果と、ブレイズ・キャノンと名のつくカードで墓地に送られた際、さらに二枚を送ることで相手のモンスターを全て破壊する効果。その《ヴォルカニック・バックショット》の二つの効果が合わさり、1500ポイントのダメージを与えつつ覇王のフィールドを殲滅する強力な効果となる。《ブレイズ・キャノン・マガジン》から《ブレイズ・キャノン》に装填され、三つの弾丸が《E−HERO マリシャス・デビル》へと向けられる。

「ファイヤー!」

 オブライエンの号令で《ブレイズ・キャノン》が文字通り火を吹き、覇王のフィールドを焼き尽くしていく。爆発がさらに爆発を巻き起こし、白煙が覇王城の一室を埋め尽くした。

「どうだ……!」

 白煙が
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