暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX−音速の機械戦士−
―覇王―
[6/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


 ――そのカードは発動される。

「速攻魔法《超融合》!」

「なっ……!」

 覇王が何の前触れもなく発動したソレに、オブライエンは固唾を飲んで動きを止める。アカデミアの仲間たちの犠牲により完成し、ジムを一撃のもとに葬り去る怪物を生みだした、最強の融合カード――

「手札を一枚捨てることで、フィールドのモンスターを二体融合させる」

 フィールドのモンスター、というのが言葉の通り。自分のフィールドに留まらず、相手のフィールドすらもその《超融合》の範囲内だ。守備表示となっていた《E−HERO マリシャス・エッジ》と、オブライエンのフィールドの《ギフト・デモン・トークン》が時空の穴に吸い込まれていく。

「融合召喚! 《E−HERO マリシャス・デビル》!」

 そして降臨する、最強――いや、最凶の英雄《E−HERO マリシャス・デビル》。マリシャス・エッジをさらに尖鋭化させたようなデザインを持ち、もちろん攻撃表示にて融合召喚されている。

「バトルを続行する。マリシャス・デビルでギフト・デモン・トークンを攻撃。エッジ・ストリーム!」

 速攻魔法《超融合》によって特殊召喚されたため、マリシャス・デビルの攻撃権は未だ保持されたままだ。発射された針がギフト・デモン・トークンを容赦なく貫いたが、不幸中の幸いというべきか《進入禁止!No Entry!!》の効果のため、《ギフト・デモン・トークン》は守備表示。

 これならば、オブライエンにダメージはない。……という訳にはいかなかった。

「《ギフト・デモン・トークン》ば破壊された時、コントローラーには800ポイントのダメージを与える」

「くぅっ……!」

オブライエンLP2700→1900

 オブライエンにとって真に不幸中の幸いだったのは、《E−HERO マリシャス・デビル》に、融合前のマリシャス・エッジの貫通効果が引き継がれなかったことかもしれない。ただ、それでも800ポイントのダメージは重く、オブライエンは少なくない衝撃を受ける。

「カードを三枚伏せ、ターンエンド。エンドフェイズ時に《E−HERO ヘル・ブラッド》の効果が発動し、オレはカードを一枚ドローする」

 《E−HERO マリシャス・エッジ》のリリース素材に使われたことにより、もちろん《E−HERO ヘル・ブラッド》の効果は再び発動される。幻影のようなヘル・ブラッドが覇王にカードを届けるとともに、ターンはオブライエンへと移行する。

「俺のターン、ドロー!」

 予期すらしていなかった大型モンスター、《E−HERO マリシャス・デビル》の迫力に一時圧されたオブライエンだったが、自分のフィールドには《ブレイズ・キャノン》があるのだと持ち直す。

 炎属性モンスターを
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ