―覇王―
[4/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
デモン・トークン》と並ぶように、《ヴォルカニック・エッジ》が召喚される。確かに攻撃こそ出来ないが、オブライエンのデッキは攻撃せずともライフを削ることは出来る。
「《ヴォルカニック・エッジ》は自身の攻撃を封じることで、500ポイントのダメージを相手に与える!」
「…………」
覇王LP4000→3500
攻撃を封じることで相手ライフに直接ダメージを与える、という《ヴォルカニック・エッジ》の効果。どうせ《ブレイズ・キャノン》のデメリット効果により攻撃は出来ないので、特に気にする必要はない。《ヴォルカニック・エッジ》の口から鋭い火球が発せられるが、覇王がその程度を気にすることはない。
「……カードを一枚伏せ、ターンエンド……」
「オレのターン、ドロー!」
オブライエンのフィールドは、相手ライフに直接ダメージを与えられる《ヴォルカニック・エッジ》に、2000というトークンとしては破格の攻撃力を誇る《ギフト・デモン・トークン》が三体。彼のデッキのキーカードたる《ブレイズ・キャノン》に《ブレイズ・キャノン・マガジン》と、二枚の伏せカードという一見盤石な態勢だった。
それでも、覇王が何かしてくるようで恐ろしい。ただの恐怖という訳ではなく、《ナイトメア・デーモンズ》というコンボ前提のカードが発動された、という前提でもある。
「まずはその邪魔なものから退いてもらう。《大嵐》を発動!」
使用率の高い《サイクロン》より、遥かに強い旋風がフィールド内を駆け巡っていく。覇王は伏せていた《ナイトメア・デーモンズ》を既に発動しており、その《大嵐》の標的はオブライエンの四枚の伏せカード。
「カウンター罠《ファイヤー・トラップ》を発動! 永続罠カードを破壊するカード効果を無効にする!」
《ブレイズ・キャノン・マガジン》を生命線としているオブライエンにとって、それを破壊されるのは致命的。しかしそれを対策していたカウンター罠《ファイヤー・トラップ》により、《大嵐》は何も破壊できずにひっそりと止んでいく。
「さらに《ファイヤー・トラップ》が墓地に送られた時、一枚ドロー出来る。さらに《ブレイズ・キャノン・マガジン》の効果により、ヴォルカニックカードを墓地に送り、さらに一枚ドロー」
《ファイヤー・トラップ》の追加効果によって引いたモンスターを、《ブレイズ・キャノン・マガジン》によって墓地に送りつつ、さらなるドローを果たしていく。オブライエンのデッキの回りは覇王の比ではないが、それでもオブライエンは覇王への不安を拭えないでいた。
自分がまるで、巨人を前に無駄な抵抗を絞る小人のようで。小人がどんな知恵を振り絞ろうと、巨人はその腕を一振りすれば戦いは終わる。
「ならば、オレは魔法カード《ダーク・バース
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ