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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―覇王―
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を吹くロケット。高い水準のステータスを持ちながらも、彼のデッキである【ヴォルカニック・バーン】の中核を成すカードをサーチする効果を持つ、という強力なモンスターである。

「《ヴォルカニック・ロケット》の効果を発動。デッキから《ブレイズ・キャノン》と名の付くカードを手札に加える。さらにカードを二枚伏せ、ターンを終了」

「オレのターン、ドロー」

 下級モンスターのほぼ最高値たる攻撃力1900のモンスターを召喚し、二枚の伏せカードにて守りを固めるというなかなかの滑り出し。しかし覇王は何の頓着もせず、特に感情を見せずにターンを進行する。

「こちらのフィールドにモンスターがいない時、このモンスターは特殊召喚出来る。《E−HERO ヘル・ブラッド》!」

 かつてヒーローに憧れた少年の成長した姿。自身の効果で《E−HERO ヘル・ブラッド》は特殊召喚されると、当然のように新たな英雄への足がかりとなる。

「さらにこのカードは、相手フィールドにモンスターがいる時、リリース一体のみで召喚出来る。現れろ《E−HERO マリシャス・エッジ》!」

「…………!」

 いとも容易く召喚されるレベル7モンスターに、オブライエンは改めて覇王という存在の大きさを感じていた。エッジマンだった時の金色の身体は何も残っておらず、その身体は漆黒に染まっている。

「バトル。マリシャス・エッジでヴォルカニック・ロケットに攻撃! ニードル・バースト!」

「この程度のダメージ……」

オブライエンLP4000→3300

 確かに《ヴォルカニック・ロケット》は、下級モンスターとしては高水準のステータスだったが、《E−HERO マリシャス・エッジ》に適うはずもなく。あっさりと破壊された後、オブライエンにダメージが降りかかる。

「カードを一枚伏せ、ターン……」

「いや。エンドフェイズに入る前に、この《ブレイズ・キャノン・マガジン》を発動させてもらう」

 覇王のメインフェイズ2。《ヴォルカニック・ロケット》によってサーチされ、そして伏せられていた《ブレイズ・キャノン・マガジン》が姿を見せる。オブライエンのフィールドに巨大な弾倉が現れるが、肝心の弾丸を発射する砲身はまだない。

「自分および相手のメインフェイズに、手札のヴォルカニックカードを墓地に送ることで、カードを一枚ドロー出来る!」

 《ブレイズ・キャノン・マガジン》に弾丸が込められていき、オブライエンはカードを一枚ドローする。墓地で発動する効果があるヴォルカニックカードを墓地に送りつつ、さらに手札交換を果たす有用なカードだった。

「そのままターンを終了する。だがエンドフェイズ、《E−HERO ヘル・ブラッド》の効果が発動する」

 このままカードを一枚伏せたのみでターン
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