男の甲斐性B
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(山奥の村)
ポピーSIDE
サラボナでの騒動も終息し、フローラさん・アンディーさん夫妻のしつこい……ゲフンゲフン、深い感謝の言葉を軽く流し、私達は今お祖父ちゃん家に来ている。
当初の予定通り、温泉に入りみんなで楽しく夕食をし、お祖父ちゃんは先にベッドに入り私達もゲストルームで寝る準備を整え終えました。
なのでチャンスだと思い、昼間の一件をお父さんに確認しようと思います。
何を確認かって?
決まってるでしょう……
「お父さん。デボラさんの赤ちゃんのパパをご存じですね?」
ってな事ですよ。
「何だい藪からスティックに?」
“スティック”? ……ああ、“棒”か!
「それは本当なのリュカ!?」
「おいおい奥さん……如何いう経緯でそうなるのかな?」
お父さんはオーバーアクションで戯けて見せ、真実を言う素振りを見せない。
「やっぱりお父さんが父親なんですね!?」
「お坊ちゃん……君も存外しつこいなぁ。それは違うって完全否定したろぅ」
ティミーの悪いところだ。直進的な思考回路しか持ち合わせてない。
「違うわよティミー。お父さんはウソを……この手の事柄でウソを言わないわ。本当の事を言わないだけで……ね!」
私はティミーを諭す様に見詰め、そしてお父さんに視線を直すとウィンクで同意を求める。
「何かを隠してるとは私も感じてたけど、まさかデボラの相手を知ってるなんて……本当に本当なのリュカ?」
「……………」
お父さんは困った様な表情で私達を見詰める。もしかして私はお父さんを困らせてるの?
「別に僕も真実を知ってる訳でも、本当の事を知らされた訳でもないから、これから話す事は推測に過ぎない。それでも聞きたいかい? もしかしたら無責任な思い込みかもしれないよ」
なるほど……お父さんはこれまでに得た情報(状況)を分析して、今回の件の事実を推測してデボラさんの援護に回ったのだ。
だからその事の裏取りをした訳では無く、万が一にもその似非情報が一人歩きする事を警戒してるのだわ。
「お父さんが本当にデボラさんとの関係を否定するのならば、その推測を僕達にも教えて下さいよ! これでは何時まで経ってもお父さんへの疑いを拭う事が出来ません」
ホント直情的な馬鹿ねぇ……アンタだけよ、その疑いを未だに抱えてるのは!
「ビアンカぁ〜……息子に信じてもらえないよぉ〜。え〜ん、え〜ん(嘘泣)」
「自業自得ね、諦めなさい。それよりも私は真実を知りたいわ」
お父さんはワザとらしい嘘泣きでお母さんに泣き付くが、人様の家の揉め事を知りたい主婦代表は軽く流し結論を急がせる。
「ふぅ〜……まぁいいか。でも言っておくよ、これは僕が思ってるだけの事であって、本当に事実に即してるかは確認とってないんだ。だから勝手に盛り上
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