第五章 過去との決別 〜ミッドチルダ J・S事件〜
第四話 幻想体系
[1/6]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
「蒼炎指揮、交代の時間です。....あまり体調が優れないようでしたら仮眠室に行かれては?」
「....いや、大丈夫だ。後は頼むぞ」
俺は六課隊員に資料を引き継ぎ、なのはの元に向かおうとして、やめた
振り返ると、目に写るのは見るも無惨な六課隊舎。それを見て俺は、唇をかんだ。
一昨日、俺はバハムートに足止めを頼み六課隊舎に向かった。だが、そこはもうすでに火の海に沈んでいた
戦闘機人数体が、その全戦力をもってして交代部隊しかいなかった六課を襲撃。メンバー全員奮闘したが、被害は甚大。そして、奪われた物もあった
なのはが保護していた少女、ヴィヴィオが連れ去られた。
彼女はこの間、レリックと同時に保護された少女で、初めてあいつーー俺のクローン体と遭遇したときに護衛していたヘリで六課に保護された
そのあと検査を行い、人造魔導士であることが判明。特殊な出自も重なってなのはがいったんの保護責任者ということで六課で面倒を見ていた
そして、なのはが約束を交わした少女でもあった
「ヴィヴィオのママが見つかるまでは、私が守ってあげる。何があっても」
だが、連れ去られてしまった。なんでヴィヴィオを連れ去ったのかは今もまだ不明だが、守れなかったという自責の念がなのはを苦しめている
そんな彼女に会って、なにを話そうというのか。今の俺には、護ると決めたものすら護れない俺には掛ける言葉なんてない。多分それは、別の人間がやるべきことなのだろう
「.......どうして、いつも遅いんだろうな」
俺は崩壊した六課を見つめながら、不意に声がこぼれた
俺が俺になってからいつもそうだ。護る護るといいながら、結局間に合わない
でも、そのことについて後悔しても何も変わらない。なら、前を向くしかない
もうすぐ決戦の時がくる気がする。この間の地上本部襲撃時に、スカリエッティはこちらに対して宣戦布告をしてきた。そして、俺たちをあざ笑うように、ここまで大々的に攻撃をしてきたんだ
いままで隠れていた奴が表に出てきたってことは、準備が完了したってことだろう
そのときがくるまでにやるべき事がある
「はやて、早めにあがっていいか?ちょっと無限書庫に寄る用事があるんだ」
[了解、いつ帰ってくる?]
俺の通信に素早く反応してくれた。忙しいだろうに、少し申し訳ないな
「わからない。定時連絡はするよ」
[........本当はダメって言うべきなんやろな。でもわかった。すこしお休みや]
「ありがとう」
俺は通信を切り、フルメンテナンスをしてもらうためにデバイスルーム担当官にアルティメイタムを預けた後、辛うじて無事だった自分の車に乗って地上本部から本局、無限書庫へと向かっ
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ