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リリなのinボクらの太陽サーガ
解放
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ら側で出会った奴らのように、他者を思い、他者を慈しむ者もいる! 銀河意思ダークは並行世界の生命すらも滅ぼすつもりのようだが…………全ての命の終焉は、その世界の終焉でもある! 何も変化しない、誰も生きていない、ただ存在しているだけの世界。そんなものに価値は無い!!」

「否、それでこそ世界は永遠に存続できる。そう、星や銀河の寿命のためにも、全ての生命体は滅ぶべきなのだよ! 存在して良いのは我々、死を超越したアンデッドのみ!!」

「フッ……大層な御託を並べてはいるが、結局は自分達だけがいる世界に変えたいだけか! その独善的な思想は、この俺が断ち切る!!」

宣言した刹那、ゼロシフトでロキが右手で振るってきた剣を回避。俺はふり向きざまに返し斬りを放ち、奴の左腕の付け根に切り傷を入れる。しかしイモータルは、一太刀入れた程度ではひるむような事は無い。すぐさま次の攻撃を入れようとしたが、それは奴の左手に握られている曲刀が防いでしまった。多少の傷などものともせずに、ロキはまるで道化のような、それでいて卓越した達人のような捉えどころの無い剣術で、こちらを追い立ててくる。対する俺は恭也相手に磨いた剣術で対応、武器と武器が交わる度に金属音と火花が飛び散る。

奴が交互に突きを放った所を、俺は懐に潜り込んで大剣を振り上げる。ロキは咄嗟に身を引いたが、左手の曲刀を弾き飛ばす事に成功し、大剣はそのまま反対側の床に転がっていたコードを切断した。どうやら電気の配電線だったようで、それを切ったため部屋の明かりが消失、室内が完全な暗闇に閉ざされた。ロキはその瞬間、右手の西洋剣を横薙ぎに振るい、咄嗟に伏せた俺の頭上を通り過ぎた際、背負っていたPSG1が弾き飛ばされる。だがそれを拾いに行く隙も時間も無く、迅速に体勢を立て直す。

――――ドクン――――ドクン―――。

心臓の鼓動が大きく聞こえる暗黒の世界で一旦呼吸を整えた俺とロキは、互いに武器を正眼で構える。この状況では視界に頼った戦い方では勝てない。殺気と気配、僅かな音、空気の動く感覚、それらの感覚に意識を全て集中させる。

………ヒュゥ!

ロキが動いた事で生じた空気の流れ、それを敏感に感じ取った俺は自分の感覚に全てを委ね、回避行動をとる。そこから慣性を利用してロキのいるであろう場所に向けて大剣を振るうと、剣と剣がぶつかって火花が飛び散った。一瞬にも満たない僅かな時間だが、その光量は自分の感覚が正しい事を証明するのに十分だった。

SEED製造機から生ずる蒸気が部屋を埋める中、俺とロキは並みの人間や魔導師では到底動けない環境で、己の能力をぶつけ合う。肉体も精神も酷使し続けてどれだけ時間が経ったのかはわからないが、俺は次第にロキに攻撃を当てていき、徐々に優勢になっていった。

――――カッ!


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