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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
外伝・閑話
外伝・閑話3話 ディーネの憂鬱
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介事は待ってはくれない。ネフテスのエルフが襲来したり、それに伴う商会の立ち上げ……と、仕事は次から次へと押し寄せて来る。
本命の研究が上手く行かないのに、こんな事ばかりやっていたら、ストレスが溜まるのも仕方が無いと思う。……それに煮詰まってイライラしたギルは恐い。下手する今の愛剣を取り上げられそうだし。
そしてその心配は、現実の物となった。突然、カトレア姉さまが部屋に飛び込んで来て……
「ギルが盛大にキレたわ。私の実家に避難するわよ」
それを聞いた私達の反応は早かった。10分とかからず、荷物をまとめて竜籠の中に退避する。巻き込まれたお父様と領の仕事があるお母様には悪いが、私達はあんな精神汚染空間に居たくないのだ。もっと言えば命が惜しい。虚ろな瞳で、干将莫邪の製法を呟いていた時には“炉に放り込まれるのか?”と、本気で思った位だ。
オーギュストと連絡をとって、安全が確認されてから領へと帰還した。
領へと帰還すると、何と私の固有武器(正式版)が完成していたのだ。余りの嬉しさに忘れていたが、生贄となったのはティアの鱗だったらしい。改めて“鍛冶をしているギルには近づかない”と、私達は心に誓った。(でも、愛剣の人格が女性である事は事前に言って欲しかった。思わず殴ってしまった私は、悪くないはず……無いか)
その後も厄介事は次々と舞い込んだが、ギルとアナスタシアの固有武器完成と共にとりあえず落ち着いた。
「思いつく限りの厄介事は、これで終ったはずです。と言うか、いい加減平穏が欲しい。欲しいです」
ギルが虚ろな瞳でこんな事を言うようになっていたので、落ち着いてくれて本当に良かった。学院入学まであと半年ちょっとだが、それまで平穏が続く事を切に願う。
私達の願いが通じたのか、4ヶ月以上も平穏に過ごす事が出来た。引き継ぎと入学の手配も終了し、残り2ヶ月も平穏に過ごせそうだ。
私とアナスタシア、ジョゼットも落ち着いて本を読む時間が増えたし、ギルはカトレア姉さまに誘われピアノの練習を始めた。そんな平穏な時間が、ずっと続けば良いなと私は思っている。
今日もいつも通り、訓練を終え体を清めて居室に集まっている。以前はこのタイミングで訓練の反省会をしていたが、最近ではその必要も無くなり集まる習慣だけが残った。(以前は
お母さま
(
シルフィア
)
の訓練を生き残る為の作戦会議だった。慣れって恐い)
集まっていると言っても、別に何か話していると言う訳ではない。それぞれが思い思いに過ごしているだけだ。
……と言うのも、エルフから入手したマジックアイテム(原作のオアシスにて出て来た水石と風石を利用した空調の魔法装置)が、部屋に設置してあるからである。とても居心地が良いのだ。そんな部屋を更に快適
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