第三幕その六
[8]前話 [2]次話
「いつも周りは賑やかですから」
「皆がいるからですね」
「はい、ですから」
動物の皆のことです。
「そうしたことはもう出来ていますから」
「結局あれは権威主義なんですよね」
「お医者さんの世界の中で、ですね」
「幸いうちの大学、そして八条病院もそうではないですが」
「経営者のご一族の方々がお嫌いだからですね」
「はい、そうした権威主義をです」
お医者さんの世界でのそうしたことをです。
「お嫌いで、他の分野もそうですが」
「それで、ですね」
「そうなんです、あと様々な学問の考え方も取り入れていまして」
「だから僕もですか」
「確か王子のお誘いで来られましたね」
「王子が経営者のご一族の方にお話してくれました」
まさにというのです。
「それでこちらに来ましたが」
「それがはじまりでしたね」
「そうでしたが」
「先生はこの大学に合っていると思います」
「僕がですか」
「非常にユニークでかつ面白い学問なので」
先生の学問がそうしたものであるが故にというのです。
「この学園に来られるべくして来られたと思います」
「運命ですね」
「そうなりますね」
「そういえば何かこの大学にも八条町にも日本自体にも」
「惹かれるものがですね」
「あります」
「ではまさにです」
「運命なのですね」
先生が日本のこの町のこの大学に来た、そのこと自体がというのです。
「僕にとっての」
「そうなりますね、おそらく」
「そうですね、しかし本当にです」
先生は穏やかかつにこにことした笑顔でこうしたことも言いました。
「今の僕はです」
「満足されていますか」
「はい」
まさにその通りだというのです。
「これ以上はないまでに」
「それは何よりですね」
「お茶も美味しいですね」
「そういえば先生はこちらに来られてから毎日ですね」
「はい、紅茶も飲んでいますが」
それに加えてというのです。
「日本の様々なお茶もです」
「それもですね」
「はい、好きです」
そうだというのです。
「とても美味しくて」
「そうですね、私は緑茶が好きです」
「そのお茶をですね」
「毎日飲んでいます」
そうだというのです。
「健康にもいいですし」
「そうですね、お茶はとても身体にいいものでもあります」
「美味しいと共に」
「それでこの前日笠さんからお抹茶を頂きました」
「日笠さんというと動物園の」
「はい、あちらの方から頂きました」
「あの人は実は私も知っています」
教授さんもというのです。
「とても女性的な方ですね」
「そうですね、お優しくて」
「お料理も上手で」
「それで頂いたのです」
そのお抹茶をというのです。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ