暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
第二章 天空の大陸 アルビオン
トリステインの王女
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弁していただけないだろうか。」

 架の毅然とした態度に気に食わなかったのか、ギトーはやれやれとわざとらしく首を振った。

「ヴァリエール家では使い魔の教育もなっとらんな。使い魔風情が貴族に口出しす・・・」


 ドンッ!!


 ギトーの言葉を今度は大きな音が遮った。何事かとギトーや生徒が目を向けると、架が机に拳を打ち付けた音だった。明らかに痛そうなものだが、当の架は意に介さずゆらりと立ち上がった。

「使い魔風情?使い魔の役目とは主人を守るものだと聞いておりますが。」
「だ、だから何だね?」

 気迫に押されながらも言い返すギトーだったが、そこで架が目を細め怒気を発し、さらに口調を強める。

「主の侮辱をこれ以上聞き逃せないって言ってんのが分からねえのか、ああ?」

「き、貴様!」とギトーが怒りか、それとも架の気迫に押されたのか杖を引き抜いた。数人の女子生徒がきゃあと悲鳴を上げた。ルイズも自分が原因とあって二人の間に割って入ろうとしたが、

「授業中失礼いたしますよ、ギトー殿?」

 意外な人物から声がかかった。この場にふさわしくない少々間の抜けた声。皆が教室のドアに注目すると、そこに立っていたのはコルベールの助手、ヴァロナだった。

「お前か。空気が読めんのか、今はそれどころでは・・・」
「おや、オールド・オスマンからの御達しで来たのですが、授業よりも大事なことがある、と?」

 ニコリと笑いながら問いかけるヴァロナ。学院長の名前が出てくるとなると無下にも出来ず、「いや、まあ、そういうわけでは・・・」と杖を隠しながら言葉を濁すギトー。架も黙って怒気を霧散させ、席に着いた。張りつめていた空気がなくなり、他の生徒もはあ〜と安堵の息をもらす。
 「それで、要件とは何だね?」とギトーに言われ、ヴァロナは「え〜とですね・・・」と言いながら持っていた用紙を見ながら生徒たちに聞こえるように告げた。

「え〜学院長からの通達です。本日の授業は全て中止と致します。」

 その言葉に教室は歓声を上げる者と何故に?と首をかしげる者の二つに分かれた。「話はまだ終わっていませんよ。」とヴァロナが言うと、再び皆耳を傾ける。

「実は、我がトリステインの王女であられるアンリエッタ姫殿下が急遽、本日この学院に訪問されることとなりました。姫殿下を歓迎すべく、各々は直ちに身だしなみを整え正門にて整列すること。以上です。」








「どうした、嬉しそうな顔をして。そんなに授業がなくなるのが良かったのか?」

 「そんなんじゃないわよ。」と突っ込みながらもルイズはどこかご機嫌の様子だった。あまり他人に聞かれたくなかったのか、部屋に入るとようやく「実はね・・・」と切り出した。

「私が幼少の
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