暁 〜小説投稿サイト〜
東方紅魔語り
異変終了ー日常ー
Part16 最強の氷精と闇を操る人喰い妖怪
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いまい。
 咲夜さんは時間にルーズだ。
 4時に来てくれと言われたら、3時にそこに着くような人だ。
 行き帰りに2時間、だが帰りは酒を持っているため、スピードは落ちる。

 宴会準備の為の三時集合。
 咲夜さんの性格を考慮して、レミリア達が紅魔館を出るのは二時。
 俺が紅魔館を出たのが約一時で、ここまで一時間ほどかかった為、現在は二時。
 俺がここから紅魔館に着く時の時間は三時。

 俺が紅魔館に着く頃には、既に咲夜さん達はいないだろう。

 なら……。

「ルーミアさん、チルノさん、行き先を変更します。博麗神社の場所をご存知ですか?」
「博麗神社……あぁ、霊夢達がいるところ?あたいは当然知ってるけど」
「目的地をそこにします。案内頼めますか?」
「OK!!」

 宴会が行われるのは博麗神社前。
 ここから直行すれば、あと少しで移動を始めるレミリア達と上手く合流できるかもしれない。
 よし、行くか。

「じゃあ出発!」

 俺はそう言って、荷車を引いた。




ーー現在の咲夜さん視点ーー



「お・そ・い」

 お嬢様、妹様、パチュリー様、そして私は門の前で待機していた。
 早めに準備を終わらせて、いつでも行動できるようにしていた。
 後は博麗神社まで行って宴会の準備するだけなのだけど………。

 いつまで経っても有波が帰って来ない。
 酒担当の有波が帰ってさえくれば、ここから博麗神社に直行できるのに、あの男は帰って来ない。
 トラブルでもあったのかもしれないけれど……あの男は無駄に悪運が強い。妖怪に会っても、まあ死ぬことは無いだろう。

「うーん……有波遅いね、美鈴〜」
「そうですね〜。まあ彼は人間ですし、時間はかかるでしょう」

 そう、あいつは人間だし、多少は遅くなっても文句はない。
 だが、有波が飛び出してから何時間経過したか…………。

「……もしかしてだけど」

 ふと、パチュリー様が口を開いた。

「あいつ、博麗神社に直行したんじゃないの?私達が先に行ってると思い込んで」
「いやパチェ、流石のあれもそんな……。大体、博麗神社の場所だって知らないのよ?」
「人里に向かう途中で、無害な妖怪とか、妖精とかと仲良くなって、道案内してもらってるんじゃない?」
「そんな馬鹿な……」

 まあ、その心配はないと思う。
 あの男の頭がそんな回るとは思えないし、初対面の妖怪や妖精と仲良くなるなんて不可能だ。

「まあ、あと少しだけ待ってみるわよ。それで帰って来なかったら、人里に一回寄って、その後に博麗神社に行きましょう」

 会話の後のレミリアお嬢様の一言で、私達は待つことになった。
 もしこれで博麗神社に直行していたら、あの新聞
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