暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
91話:門寺士≠フ貴重な戦闘シーン(後編)
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太腿に乗せた。その時、士の口から声がして心臓が飛び跳ねたが、彼が未だ夢の中にいる事がわかるとなのははホッと胸を撫で下ろした。
そう、なのはが行ったのは…かの有名な『膝枕』であった。
とはいえ、今は士の意識はなく彼氏彼女が行う時のような甘々な空気は感じられないが、なのはにとってはそれを士と実行できた事と、士の寝顔をマジかで眺められる事で満足していた……訳でもなく。
「……レイジングハート、画像保存お願いできる?」
〈 Yes. 〉
「プロテクトもかけて、漏れないようにね」
〈 Of course. 〉
自らの相棒のレイジングハートに、今の士の寝顔を写真に収めておくように言う。レイジングハートもそれに従って、できるだけ高画質の物を撮り自らのデータファイルに丁寧に保存した。
〈あの、なのは様。できればその画像、私にも…〉
「トリス? 珍しいね、トリスがそんな事言うなんて」
〈偶には。これでもこの人の相棒ですから〉
「いいよ、でもわかってると思ってるけど…」
〈この事は他言無用、ですね。わかっています〉
士の寝顔を写真に収めた事で満足したなのはに、意外にも士の腕にいるトリスが話しかけてきた。それは今しがた撮った写真を欲しがっての行動だ。
なのはは意外な行動に驚いたが、すぐに了承しレイジングハートにデータを送らせた。データを受信したトリスは、赤い宝石部分を点滅させた。
〈ありがとうございます。お詫びに、私の方にある物をいくつか〉
「え…? トリス、そんなの持ってるの?」
〈えぇ。マスターには黙っていますが、何枚か。マスターは就寝の時私を腕から外して置きます、その際にこちらを向いて就寝される時が…その時に〉
トリス…なんとあざとい子なんでしょう。
〈代わりにこのデータはフェイト様とはやて様にも送らせてもらいます〉
「えっ!? そ、それは…」
〈私はマスターと、皆様の味方です。しかし、あまり不公平な事はしたくないのでございます〉
「…うん、そうだね。このまま外で寝かす訳にもいかないし、ついでに一緒に二人を呼んでおいて」
〈了解しました。では…〉
そう言うとトリスは宝石部分を点滅させたまま、しばらくの間沈黙する。たぶんフェイト達にデータとメッセージを送っているのだろうと、なのはは判断した。
ふと、再び彼の寝顔へと視線を巡らせる。気持ちよさそうに寝ているが、やはり体のダメージはそう簡単に抜けるようなものじゃない筈だ。
そしてその発端となったのは、自分の魔力弾だ。そう思ったなのはは、そっと彼の顔間近まで口を近づけた。
「寝てて聞こえないと思うけど……ううん、寝てるから敢えて言うね。模擬戦での事、本当にゴメンね。士君の言ってる事に
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