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ブラック・ブレットー白き少女
更なる転生
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うようないい加減な感じなのだ。

「でも、取り敢えずは…………やっぱり、服が欲しいかな」

 そう思い、彼女は常に危険と隣り合わせの未踏査領域を進んでいくのだった。


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「うーんやっぱり、酷い状況だなぁ」

 数時間程走ったーーとは言っても今の彼女が全力で走ると時速60キロ程なのだがーー所にあった廃墟に来たのはいいが、とても街としての面影を残していなかった。

 それもそのはず、この場所は未踏査領域の奥も奥、
とても人が来れるような場所ではなく、ガストレアに荒らされ放題だからだ。

「せめて着るものがあればいいなあ、後これもどうにかしたほうがいいし」

 そう言いながら後ろを向いて自分の尻尾を見た。

 尻尾は狐の尻尾の様な感じで、これじゃあ何の役にも立たないと思い、変化させられないかと思った所で尻尾が変化し始めた。

「わわっ!」

 毛がまとまっていき、最終的には細くより長くなり、ナルガク?ガの尻尾のようなっていた。もちろん9本ともである。

 数十分たつ頃には、変化も収納も自由自在になっていた。因みに戻すときは電化製品のコードの様にーーあそこまで速くはないがーー体の方に取り込まれていくようになくなっていった。跡などは残っていなかった。

 呼び方は狐型の方を『九尾
きゅうび
』、ナ?ガクルガ型の方を『迅尾
じんび
』と呼ぶことにした。


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 街の跡地に着いてから数時間、早くも問題が発生していた。

「お腹へった…………」

 そう、空腹である。

 いくら、ガストレアになった所で、結局は生物なのでお腹は減るのである。

「何処かに缶詰めぐらいないかなぁ」

 今は、先ほど入った民家で見つけた、穴や破れた部分のある、元純白のワンピースの様なものを着ていた。

 しかし、見つけたものは後にも先にもこれだけで、てんで食糧などはみつからなかった。

「やっぱり、森で果物とか、山菜みたいな食べれるものを探したほうがいいのかな?」

 そう言いつつ、民家に入って物色していると子供部屋を見つけたのだった。

「…………普通の
・・・
子供部屋ってこんな感じなんだ」

 そこにはぬいぐるみや人形があったので、女の子の部屋だということがわかった。

「…………私の部屋とは大違いだ」

 自分の前世の部屋を思い出すと、そこにはパソコンが一つあるだけで、それいがいの物はほとんどなかった。

 少しの間、感傷に浸っていると、ふと童話の本を視界の隅に見つけた。

 色々と種類があって、その本のタイトルを眺めていると、

「そういや、
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