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ブラック・ブレットー白き少女
プロローグ
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んですか

「…………一つだけ信憑性の高い仮説があるんだけど聞くかい? もしかしたら嫌な思いをするかも知れないけど」

 聞かせてください

「即答か…………わかった教えてあげるよ」

 この時、神様が私の姿を見て納得したような感じで話始めた。

「君みたいな存在の多くはまだ年端もいかない子供だ。しかし、実年齢と噛み合わないほどに大人びた口調や、達観したような見解をする」

 …………

「そう、それこそまだ六歳
・・
の君のようにね」

 …………何となくわかってきました

「ほう? じゃあ続きを話すよ。その子達は生前にちゃんとした扱いを受けていなかった子ばかりなんだよ。主に君のような特殊な容姿のせいでね」

 今神様が言った通り、私の姿は普通じゃない。
 白髪赤目…………いわゆる『先天性白皮症
アルビノ
』だ。

「さて、暗い話はここまでにして転生に取り掛かろうか!」

 そういえば特典とかはもらえるんですか?

「うーん、君みたいなケースだと特典はないなあ。何か欲しいものでもあったのかな?」

 …………いえ、無い物ねだりしても仕方ないですか

「…………もう少し子供らしく大人に甘えてもいいんだよ?」

 わたしの中での常識では人に頼り過ぎる者は死ぬんです

「…………そうかい」

 そう言えば私の転生先はどこなんですか?

「えーっと、確か『ブラック・ブレット』だったっけな?」

 ? どういう世界ですか?

「詳しくは知らないけどラノベの世界だったね」

 まあ、ラノベなんて読む年じゃないし、知らなくて当然か
 『ブラック・ブレッド』っていうことは『黒の銃弾』…………なんかいかにも物騒な感じの世界だな?

「それじゃあ、次の人生は後悔しないように過ごすんだよ」

 その言葉を聞いた瞬間、強烈な眠気が襲ってきてわたしは闇へと落ちていった。


ーーーーーーーーーー神様視点ーーーーーーーーーー


「よお、無事送り出したか?」

「ああ、でもやっぱり特異ケースの対応は精神的にキツいな」

「まあ……な」

「あいつはちゃんとあの世界でやっていけるのかな」

「…………やっぱり本当の事は言わなかったのか?」

「…………俺だって本当は言ってやりたいさ。だけどそれは規則違反だし、何より真実が万人を幸せにするとは限らない」

「確かにな」

「なんと言うか、神って損な役回りだよな」

「まあ、無事を祈るしかないからな」

「神が何に祈るんだよ」

「…………」

「おいおいいきなり黙るなよ!」

「ともかく祈ってろよ。俺達にはそれしか出来ないんだから」


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