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SAO−銀ノ月−
第編集後記話+α
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に魔法陣の下に降り注ぎ、その光に触れた術者の敵は一瞬で消滅する。

 スメラギの最大の魔法は完成し、魔法陣に一際巨大な光が瞬いた瞬間――その魔法陣は、ガラスのように崩壊していく。

「なんだと!? ……ええい!」

 スメラギはその表情を驚愕に変えながらも、空中で方向転換をすると、振るわれた日本刀《銀ノ月》を正面から受け止める。けたたましい金属音とともに鍔迫り合いが発生するなか、スメラギは崩壊する魔法陣の中心に、銀色の刀身が突き刺さっていたのを見た。

 その銀色の刀身は見紛うことなく、今、目の前にあるカタナと同じものだった。

「貴様……!」

 何が起きたを察したスメラギの怒りの問いに、ショウキはニヤリとした笑みで返す。日本刀《銀ノ月》には刀身を発射する機能が搭載されており、魔法の中心部を切り裂くことでその魔法を消す、という効果も付与されていた。よっていかなる大魔法だろうと、その刀身を中心部に発射することで、いとも容易く《スペルブラスト》が発生する。

 キリキリと金属音を鳴らしながらの鍔迫り合いが少し続いたが、徐々に不利に押し込まれるのは筋力値の劣るショウキ。一合、二合、三合、と何の小細工も差し込めない領域でカタナで切り裂き合い、四合目でショウキはスメラギの腹めがけて蹴りを放つ。

「ッ……」

 対するスメラギも、ショウキの蹴りに反射的に自分の足を動かすものの、足に刀が仕込まれているショウキには勝てず、そのまま勢いに負けて吹き飛ばされてしまう。ショウキはスメラギが不安定な体勢となったここがチャンス、とばかりに、刀身を鞘に仕舞い込んだ。

「終わりだ……!」

 そして一旦距離が離れたからか、ショウキもスメラギも同時に魔法の詠唱を開始する。ショウキは初期の魔法で時間もあまりかからず、スメラギは《高速詠唱》スキルにより、初期の魔法と同様の時間で魔法が完成する。

 ……つまり、魔法が完成したのは二人同時のことだった。スメラギの周囲に氷の矢が精製され、ショウキに向かって一直線に放たれる。ショウキが発動した魔法は何の効力も見せなかったが、代わりに力の限り日本刀《銀ノ月》の柄を握り締めた。

「抜刀術《十六夜――鎌鼬》!」

 ショウキが発動した魔法は風を増幅させる魔法。魔法の力により抜刀術の風圧が極限まで強化され、それは巨大な刃――いや、カマイタチとなってこの仮想世界に顕現する。全てを切り裂く風の刃として。

 スメラギが放った氷の矢を、まるで最初から、そこに何もなかったかのように切り裂き、スメラギにまで到達する。しかしカマイタチではスメラギを倒しきれない、と考えたショウキは、カマイタチを追って自身もスメラギのいた方向へ飛翔する。

「なるほど……これが貴様の全力か」

 そこでショウキが見
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