暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
90話:門寺士≠フ貴重な戦闘シーン(前編)
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下する鳥怪人もどき=A追ってきたバジンをあっさり抜き去り、狙うはガジェットへと向かう士達―――否、士本人だ。

 そんなのありかよ!? と心の中で悪態をつく。先程は上空から落下し、その勢いで突進して来た鳥怪人もどき=Bそれを今度は相方に勢いをつけてもらい≠ルぼ同等のスピードを得た。
 そして何より驚くべきなのは、その相方の方。まさかあんな能力を持ち、しかもあんな使い方をしてくるとは。前回のカメレオン怪人もどき≠ニは、見る限りではタイプが違う。
 姿を隠し、奇襲のような攻撃をしてきた前回とは違い、今回のこの二体は明らかに戦闘向き。おそらく空戦魔導士を相手取れる怪人もどき≠作る過程でできた物だと士は瞬時に判断した。

 しかしまぁ、状況が悪いのは変わらない。
 こちらのゴウラムは士がぶら下がっているとはいえ、それなりのスピードが出ている。しかし鳥怪人もどき≠フスピードは、それをはるかに凌ぐ。当然このままいけば士の体に衝突するだろう。
 だが今からゴウラム回避を命じても、おそらく奴の腕(こうげき)の範囲からは出られない。下手に動いたら逆に背中に先程と同じ衝撃を受ける事になる。


「こなくそぉぉぉぉッ!」


 ならばと、士は腕と腹筋、背筋に力を籠め、体を持ち上げる。足をゴウラムの角に当たるぐらいまで上げ、鳥怪人もどき≠フ突進を回避したのだ。
 回避された鳥怪人もどき≠ヘ悔しそうに、鳥のような声で一鳴きすると、再び上昇する。また同じように攻撃を仕掛けるようだ。


(というか、喋れたんだな…)


 そう思う士だったが、ふとあることを思いつく。それをゴウラムに伝えるとすぐにゴウラムに掴まる手を、ゴウラムを押すように離した。先程足を角に当たるまで持ち上げた状態でだ。
 ゴウラムから離れる士。しかし再び体に力を籠め体を捻り、ゴウラムの角の下で頭を下にした状態で直立するようになった。


「ゴウラム!」


 その声に応えるように、ゴウラムは角を士の足の裏に当て、士を弾き飛ばした。
 勢いよく落下する士、彼の視線の先には迫ってくる四機のガジェット。すぐにライドブッカーを取り出し、カードを取り出す。


〈 ATACK RIDE・BLAST 〉
「食らえッ!」


 カードを発動すると同時に、銃となったライドブッカーの引き金を引く。銃身が分身して放たれた数発の弾丸は、見事にガジェットの装甲を貫通し爆破させる。
 それを見上げるように眺める士。すぐに体勢を立て直すと、その下にゴウラムが移動して来た。しかも角の先を士に向ける形でだ。

 士は見事にゴウラムの角の先に着地、すぐにゴウラムは上昇を始める。目指す先にはオートバジンと、腕を肥大化させて組み合う蝙蝠怪人もどき≠フ姿が。

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