暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
90話:門寺士≠フ貴重な戦闘シーン(前編)
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た士は体を上手く動かし、再びゴウラムにぶら下がる。

 しかし、敵の姿が確認できないと厄介だな。


「ロングアーチ、そっちから敵の姿を確認できないか?」
『現在映像を解析中! もうしばらくかかります!』


 すぐには無理か、そう決めつけた士の耳に、金属音が響いた。
 丁度ゴウラムの後方から聞こえてきたそれを確認する為、痛む体を少しだけ動かし目を向けた。

 そこにあったのは大きな銀色の背中、すぐにオートバジンの背中だというのはわかった。しかしわからなかったのはその先にいる、背中から羽が生えている黒い何か=B
 その背中にある羽の形状や、笑みから見える八重歯。尖った耳やその他の部分の見た目から感じる物は蝙蝠(コウモリ)に近いなと、幾度となく怪人を目にしてきた士は思った。

 しかし、ここで違和感を覚える。バジンの正面に腕を組みながらいるそいつ、蝙蝠がベースなのだとしたら少し矛盾が起きる。
 蝙蝠の飛行スピードは、そんなに速くない筈。ましてや音もなく接近するイメージの動物ではない。と言っても、イメージの問題だが。

 そんな事を考えていると、蝙蝠怪人もどき≠ヘ何故か一メートル程横に移動した。
 何だ? と考える間もなく、少し向こうから急降下する何か≠ェ。明らかにガジェットではないと判断した瞬間、その何か≠ヘこちらに向きを変え迫ってきた。


「バジン!」


 士の声に反応して、オートバジンは横に移動。それに合わせゴウラムも、バジンとは逆の方向に舵を切る。
 刹那、士達とバジンの間をすり抜けるように何か≠ェ通過する。すぐさまゴウラムに方向転換を命じ、バジンと背中合わせのように並び浮かぶ。

 バジンの目の前には依然として蝙蝠怪人もどき≠ェ。そして士の前には、先程の勢いを殺す為かやや上まで飛んでいき、そこから両腕を羽ばたかせゆっくりと降下してくる何か=B
 そいつは蝙蝠怪人もどき≠ニは違い、女性のようなプロポーションに針のように鋭く尖った口。羽が腕にくっついており、足の先には鋭利ね爪が月光に反射して輝いていた。


「……なるほど、お前が―――」


 俺を殴った犯人か。少し引きつったような笑みを浮かべ、士はそう言った。
























 少し離れた場所で、六課の管制室に映る映像と同じ物を見ていたシグナムとヴィータ。二体の怪人もどき≠ノ囲まれる士を見て、すぐに彼に通信を入れる。


「おい士、私も出る! 二人でやればこんなの簡単に―――」
『ダメだ、そこにいろヴィータ。これは命令だ』
「いくらなんでも滅茶苦茶だろ、それ! お前自分の状況わかってんのかよ!?」


 空を自由に飛
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