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魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第20話 「T&HエレメンツVS漆黒の剣士」
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か優しいものだった。
でもこうして敵として向き合って……実力がある程度高まった今だからこそ分かる。
ショウさんはただ剣を持って自然体で立っているだけ。一見隙だらけに見えるけれど、迂闊に攻撃すれば次の瞬間には返り討ちに遭っているビジョンしか見えてこない。
体から発せられている圧力は凄まじく、もしも自分ひとりでこの場に居たとすれば、気が付いたときにはデュエルが終わっている……なんてことになっていたかもしれない。それくらい個人的な力量の差を肌に感じた。
直後。
1発の魔力弾が静寂を破る。それは真っ直ぐにショウさんへと向かい……漆黒の長剣に斬り裂かれた。
「いきなり顔面を狙うなんてえげつないな」
「あっさり斬ったくせによく言うね。けどまあ許してよ。みんな疲れもあってショウの圧力に怖気づいてたみたいだし」
「小さくてもお姉さんだな」
「小さいは余計だよ」
アリシアちゃんは頬を膨らませる。これまでに何度も見た光景に緊張は薄れ、私だけじゃなく他のみんなの顔にも笑みが現れる。
突然発砲するから驚いたけど、私達のためにやってくれたんだ。やっぱり私達より早く生まれてるだけに、こういうときは頼りになるなぁ。
「みんな、ショウなんかさっさとやっつけてご飯を食べよう!」
「そうね。あんまり長引かせてたら空腹で倒れそうだな。一気に決めちゃいましょ!」
「アリサ、焦りは禁物だよ。さっきの攻撃、不意打ちに近かったはずなのに簡単に防がれた。私達よりも格上なのは間違いないよ」
「でもそれで怯んでたら勝利なんてものは訪れないよ。胸を借りるつもりで、全力全開で挑もう!」
「うん、私は精一杯サポートするね!」
大きく頷きあった私達は、それぞれ行動に移った。まずアリサちゃんはショウさんに向かって真正面から接近。フェイトちゃんは横に回りこむようにしながら移動する。ふたりから意識を遠ざけるべく、アリシアちゃんが銃を構えた。
「ショウ、行くよ!」
アリシアちゃんは次々と魔力弾を放って牽制する。が、ショウさんは迫り来る魔力弾を全く力感のない動きで全て叩き斬る。かなり重量のありそうなデバイスに見えるのに、あれだけ滑らかに斬撃を放てるのは彼の努力の賜物か。
しかし、ショウさんがどんなに優れたデュエリストでも目の前で爆発が起これば一瞬視界がゼロになる。そのタイミングでアリサちゃんは見事に飛び込んでいた。
「そこっ!」
アリサちゃんの剣型デバイス《フレイムアイズ》の先端がショウさんの胸部を捉えた――
「っ……!」
――ように思えたが、ショウさんは圧倒的な反応速度で体を捻ってアリサちゃんの攻撃をかわす。彼の動きはそれだけに留まらず、素早く体勢を整え剣を構えた。回避から攻撃までのタイムロスがなさすぎる。
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