暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜銃声と硝煙の輪舞〜
反抗
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ナがこちらに問う。
少年は一瞬、これだけの揺れの中なぜ調度品が転がっていく音がしないのかと思ったが、すぐに気が付いた。ここは船の中なのだ。非常事態用の最低限の転倒防止策は取られているのは想像に難くない。
「リーダーのおじさんを放置してたのは
操
(
・
)
舵
(
・
)
室
(
・
)
だった!」
半ばヤケクソのように放たれた言葉の真意はさすがに伝わり、翻弄されるがままだったミナとユウキは顔色を変えた。
そう。レン達は、ボスの死体が爆破キーを握っていて、そのボタンを押しに黒尽くめ達が集まってきているので受信のほうを阻止したのだ。
だが、見落としていた。
アタマの死体が横たわっているのがどこなのかということを。
操舵室。そう、操舵室だ。
艦の舵を取る場所であり、同時に悪意に塗れて手綱を握ると、どんなに大きな船でも容易く海の底へ沈めてしまうことができる場所。
少年の頭が、どうしようもないほど白熱する。
失敗した。
失敗した失敗した。
失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した。
そして――――
悪い時には悪いことが重なるというのが世の常だ。
あ、と。
今の今まで、短い付き合いながらありありと伝わってくるお喋り好きなリラが、この状況の中でも固く閉ざしていた唇をこじ開ける。
思いっきり嫌な予感を伴わせる母音の発音とともに。
三者の視線が一斉にリラに向く。
それらを一身に受け止める少女は、だらだらと嫌な汗をいっぱいに浮かべながら、油の切れたロボットみたいな動きでゆっくりと振り返った。
「「「…………まさか」」」
堪らず浮かんだ最悪の想像に、しかしリラは焦りながら手を振った。
「ち、違う違うッ!コイツが爆発することはないんだけど――――」
「だ、だけど?」
おどおどと繰り返すパートナーの少女にどこか力の抜けた弱々しい笑みを送り返しながら、リラは言う。
少女は、言う。
その寸前。
ッゴン!ゴォン……!!
操舵のせいではない。今度は意思の介在しない破壊の振動が足元から断続的に響いてきた。断続的に、という言葉から一つではない。不確定な間隔を置いて、幾つもの轟音が炸裂する。
明らかな、爆発音。
「「「な、何したお前ええええええぇえぇぇぇぇっっっッッッ!!!?」」」
「え、えーとねぇ」
滝のように冷や汗が流れる顔に鎮座する、いつもなら勝気そうな視線は一向にこちらを向かない。一生懸命レン達から視線を逸らそうとし、結果としてとてもかわいそうな感じになってしまっていることに気が付かないリラは重苦しい口を開く。
「こっ、このタマゴねぇ。どうにも動かせないとは思ってたけど、実
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