4部分:第四章
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第四章
「そうお話してみよう」
「それでは」
こうしてだった。マキエルはサトエルを連れて一旦天界に戻った。そうしてそこでだった。神に対してそのことを具申したのである。
だがそれを言われてだ。神はだ。
傲然としてだ。こう言ったのである。
「駄目だ」
「あの、では」
「そうだ。その国に悪が多い」
神から見ればだ。そうだというのだ。
「だからその国を構成する人間共は皆同罪だ」
「だからだというのですか」
「戦争を起こさせ粛清するのだ」
「罪のない者も」
「罪があるかはどうかは私が決める」
その絶対である神がだというのだ。
「だからだ。戦争は起こせ」
「そして罪のない善人達もだというのですか」
「言った筈だ。罪があるかどうかは私が決めることだ」
人の笑顔を喜ぶ者も友人達と仲良く遊ぶ者達も同じだというのだ。神から見れば悪人であるというのだ。
「だからこそだ」
「そして多くの人間達を戦火により」
「そこでは略奪や破壊、暴行に虐殺が行われる」
戦災がだ。善良な人間達を襲うというのだ。
「それにより悪人共を減らすのだ」
「悪人達を罰するのではなくですか」
罪があるかどうかを一方的に決めてそうする。それが神の考えでありやり方だった。マキエルは今そのことを知ったのだった。
そしてだ。神はそのマキエルに告げるのだった。
「わかったな。それではだ」
「はい・・・・・・」
神の考えは覆らなかった。ましてやだ。
神はだ。マキエルにこんなことも言うのだった。
「私は神だ。私に過ちはないのだ」
「その通りです」
「その私に逆らうこと自体が悪だ。誰であろうともな」
力ない返答をするマキエルに告げてだった。彼を下がらせた。
マキエルはそのまま人間の世界に下りた。そしてだ。
サトエルにだ。神との会話を全て話した。サトエルはそれを聞いてこう言った。
「しかしです。それでは」
「そうだ。どうあるべきか」
「戦争を起こすことが正義ですか」
「それにより多くの人間達、罪のない者達が死ぬことがだ」
「ではすぐにですか」
「争いの種を撒き戦争を起こさせなくてはならない」
マキエルの務めだった。それがだ。
「どうするかだ。それはだ」
「今からですか」
「では行こう」
彼は早速だ。マキエルを連れてだった。
両国の首脳達が会うその場に向かいだ。彼等を密かに、それもあからさまに殺しそこからいざかいをはじめようとしていた。しかしだ。
その両国の首脳達は非公式の場でだ。こう話していたのだ。
「確かに我々は今まで色々なことがありました」
「そうですね。残念なことに」
「しかしそれは終わらせなければなりません」
「その通りです」
こう話していたのだ。
「そうしてです」
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