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妖精の義兄妹の絆
エドラス編
消えゆく街
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いう…。」)
ハッピーとエマが去っていくシャルルを眺めながら思っていると何故か引っかき傷だらけのガジルが現れた。
「そのキズどうしたの?」
「うっせェ!!!!」

























ザザザ ザザ ザー ザー

マグノリアの街一帯は激しい雨に見舞われていた。
そんな中ウェンディはシャルルを見つけた。
「シャルルーやっと見つけたっ!!!」
「ウェンディ。あんた、傘もささずにカゼひくわよ。」
「シャルルもでしょ!」
ウェンディは頬を膨らませてシャルルの目線に合わせる。
「シャルル…。私たちギルドに入ったばかりなんだからもっとみんなと仲良くしなきゃダメだと思うの。」
「必要ないわよ。アンタがいれば私はいいの。」
「もぉっ!!またそーゆー事ばかりっ。
それにハッピーはともかくエマとはもう長い付き合いなんだからもっと仲良くしなきゃ!!
エマも可愛そうだよ。」
「そんなの必要ないわよ。」
「はぁ…またそんな事…。」

ザァァァァ

すると雨が激しくなり向こうの道から誰かが歩いてきた。
「!」
「誰?」

ザザザザ

「ウェンディ。」
覆面を被った男がウェンディの名を口に出した。
「え…?その声…。」
「!!!」
「まさか、君がこのギルドに来るとは…。」

ばさっ

そう言いながら男は覆面を脱ぎ、その素顔をウェンディとシャルルにさらした。
「……!!!!ジェラール!!!?」
その男は先日のニルヴァーナの一件で評議院に連行されたジェラールだった。
「ど、どういう事!?あんた、確か捕まって…。」
「それは私とは別の人物だ。」
「そんな!!!」
「どう見たってアンタジェラールじゃないっ!!!」
「私は妖精の尻尾のミストガン。
7年前はこの世界の事はよく知らず、君にはジェラールと名乗ってしまった。」
ミストガンと名乗ったその男はウェンディとシャルルに説明した。
「え?」
(「この世界!?」)
「ま…まさか…。」

コクッ

ウェンディは気づけば両眼に涙を浮かべていた。
「あ…ああ…あなたが7年前の…あの時のジェラール…。」

ザザザザ













「ずっと…ずっと会いたかったんだよ。」
ウェンディは体を震わせ涙を流しながら言った。
「会いに行けなくてすまなかった。」
ミストガンはウェンディに謝罪した。
「ひっ…ひっぐ。」
「だが…今は再会を喜ぶ時間は無い…。」
「え?」
ウェンディたちはミストガンの言っている意味がわからなかった。
「今すぐこの街を離れるんだ。」

ふら

「!!?」

がくっ ばしゃ


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