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妖精の義兄妹の絆
エドラス編
消えゆく街
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う。
「シャルル〜!!」
「!」
ハッピーはラッピングし終わった魚を持ってシャルルの元にやってきた。
「これ…オイラがとった魚なんだ。シャルルにあげようと思って。」
「わぁ!大きい魚ですね。」
「いらないわよ。私…魚嫌いなの。」

プイ

シャルルはそれだけ言ってハッピーに顔を背けた。
「そっか…じゃあ何が好き?オイラ今度…、」
「うるさい!」
突然大きな声でハッピーを怒鳴った。
「私につきまとわないで。」
「まぁまぁそう言わずに…、」
「アンタもついてこないで。」
「あう…。」
「フン。」
シャルルはそう言い残してその場を去ろうとする。
「ちょっとシャルル!!」
「どこ行くんだよ。」
ウェンディとタクヤの呼びかけにも応えずすたすたと歩いていった。
「何もあんな言い方しなくても…。ねぇハッピー。」
「シャルル!!ちょっとひどいんじゃないの!?」
それでもシャルルは振り向かず歩き続けた。その目に浮かんだ涙を見せないために。
(「何が“幸せ”よ…。何も知らないくせに…。」)
「待ってシャルル〜。」

たったったっ

ハッピーはシャルルを追って外に向かった。
「なんかシャルルってハッピーに対して妙に冷たくない?」
「私にもですよ〜。もう長い付き合いなのに…。」
「どうしたんだろ…。」



















そして、シャルルを追っていたハッピーがようやく追いついた。

とっとっとっとっ

「シャルル〜。」
「何よ。つきまとわないでって言ったでしょ。」
シャルルは相変わらず愛想のない態度でハッピーに言った。
「オイラ…何か悪い事したかなぁ。」
「そーゆーのじゃないの。」
ハッピーがしおらしくしているのを見てシャルルはため息をついた。
ちょうどその時エマもシャルルを追ってやってきた。
「ハァハァ…シャルル…。どうしたって言うんですか?」
エマもシャルルとは長い付き合いだが一向に心を開いてはくれなかった。
その事も多少あったのか少し強い口調でシャルルに言った。
「…あなたたちにナツとタクヤは守れない。」
「「え?」」
「私はウェンディを守る。何があっても絶対にウェンディを守る。」
シャルルの一言には強い決意を感じたハッピーとエマだったがその真意が分からなかった。
「オ…オイラだってナツを守れるよ!!!!ナツはオイラを仲間って言ってくれるんだ!!!!」
「わ、私もです!!!!」
「守れないわ。















自分が何者か知らない猫には。」

ゴロ ゴロロ ゴロロ

空は次第に青空が雷雲に覆われていった。
(「自分が…何者か…。」)
(「一体…どう
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