エピソード32 〜代表決めバトルロワイヤル〜
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苑。バトルロワイヤル楽しそうじゃん!」
と、無邪気な笑みを浮かべる十代。
「俺も賛成だな。それに前からお前ら二人とはぜひ手合わせをしておきたかったところだ。バトルロワイヤルなら、二人同時にデュエルができ、さらに勝てば代表生徒か。まさしく一石三鳥という奴だな。悪くない提案じゃないか。」
と、言うのは早くも闘志を漲らせている三沢だ。
「…………お前らなぁ。」
そして、紫苑は二人の戦闘狂っぷりに頭を抱えて呻く。
「二対一ですね……。紫苑くんもいいですよね?」
「……もうどうとでもなれ。」
◆◇◆
昨日の校長の話の翌日。
デュエルアカデミアの決闘場に呼ばれたのは、紫苑、十代、三沢の三人だけではなく、その他生徒教員も観客席へと座り、三人の決闘が始まるのは今かと待っている。
斯くいう私もその一人だけどね。
「あっ、紫苑さんのお姉さんっす!」
と言う声が聞こえたと思ったら、此方側へと向かって歩いてくる足音が5つ。
ついでに声の主は十代君の義弟、翔くんだろ。
「どうも、翠さん。隣いいですか?」
「ん?いいよいいよ。遠慮せずに」
そう言うと私の右隣へ明日香とその取り巻き二人ーーモモエとジュンコが座り、左隣へは翔くんと、デスコアラ……もとい隼人君が席に着く。
「ところで翠さん。この決闘って誰が勝つと思いますか?」
「また突然だね……。始まってすらないからわからないけど、勝つチャンスは全員にあると思うよ。」
「どーゆーことっすか?」
すかさず翔君が尋ねてくる。
自分で考えてほしいものだが、先輩という立場上答えないわけにもいかない。
「そうだね〜。バトルロワイヤルにあって、通常の決闘ではない要素ってなんだと思う?」
「えぇ……」
「集中攻撃を受ける……ことなんだな。」
翔君が「うぅ〜ん……」と悩む横で隼人君が自信なさ気に答える。
「その通り。各プレイヤーは他の二人からターゲットにされないようにヘイト管理が必要なの。だから、タイマンでやるよりも駆け引きや攻めるタイミングを見極めるのが難しい。」
私がそう言うと、皆「うーん」と唸り始める。
「十代君が……。」
「駆け引き?」
「ありえない……なんだな。」
息を合わせたかのようなコンビプレー。決闘場に立っていた十代君がずっこけた!?
「なら、その分三沢さんなら、問題ないですわ。」
「そうね。ラー・イエローの主席で秀才。頭脳戦なら、負けないわよ。」
「確かにそうね。」
と、モモエとジュンコが三沢君を持ち上げ、明日香が賛成の意を示す。
「そうっすね。三沢君はバトルロワイヤルだと有利っすね。」
珍しく翔君が十代君以外を褒める。モモエ達は自分を褒められたわけ
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