エピソード32 〜代表決めバトルロワイヤル〜
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「えぇと……あなた達三人に明日バトルロイヤル形式で決闘を行ってもらいます。」
「……は?」
「ほう、それは……。」
「面白そうじゃん!」
上から、俺、三沢。そして、十代だ。
突然校長室に呼び出されたかと思ったら、校長からこのカミングアウトだ。驚く方が普通だと思うが……。
「また、どうして急に……。」
「えぇ、それがですね……今朝の職員会議まで遡るのです。」
ーーーーー
ーーー
ー
「いやはや。ノース校との親善試合の代表生徒は一体誰にしたものですかね……。」
鮫島校長含め、アカデミアの教員たちによる会議は難航していた。本来なら昨年と同じようにこの学園最強の称号を持つ丸藤 亮が選ばれるはずだった。しかし、既に伝えられた情報によると相手のノース校の代表生徒はどうやら一年生らしい。
だったら、「こちらも一年生にしよう。」というところまではスムーズに決まったのだが、その次ーー誰を代表生徒にするかという議題で大いに揉めた。
親善試合というだけあって互いの高校の代表生徒同士で決闘を行う。よって、代表生徒となる者にはそれなりの実力が求められる。
そして、最終選考まで残ったのが三人。
一人目は遊城 十代。『落ちこぼれ』と評されるオシリス・レッドの生徒でありながらもエリートであるオベリスク・ブルーの生徒を凌ぐほどの実力が評価されたからだ。
二人目は三沢 大地。ラー・イエローに所属しており、成績優秀、実技もトップクラスのいわゆる秀才だ。
残る一人は、叢雲 紫苑。『ナチュル』というカテゴリを巧みに使い熟すプレイングは教員達からの評価が高い。
ーーちなみにオベリスク・ブルー女子で、女帝と称される天上院 明日香も候補へと上がったのだが遊城 十代に敗北しているという理由で却下された。
「さて……困ったものですね……。」
あーだーこーだー、と言い合う教員たちを目の前にしそのまとめ役である鮫島校長はほとほと困った表情をし、ため息を吐く。そんな状況下で、大徳寺先生が「そうですにゃ。」と明暗が思い浮かんだようで手のひらを打つ。
「いっそのこと、三人を闘わせてみたらどうですかにゃ?」
「なるほど、バトルロワイヤルという事ですか。デュエリストなら、デュエリストらしくデュエルで決めるということですね。」
校長が他教員へと意見を求めると満場一致で可決される。
◆◇◆
「ーーーーと、言う訳なんですよ。わかってくれましたか?」
「いや、『わかってくれましたか?』じゃないだろ!?本人たちの了承もなしで勝手に決めて!」
悪びれもせず、そうぬかす校長の態度に紫苑が珍しく声を荒げる。だが、そんな紫苑が十代と、三沢が、どーどー、と宥める。
「いいじゃん、紫
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