第一部
第三章 パステルカラーの風車が回る。
同期
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あ、お久しぶりだねえ白目っ子くん」
手を振ったのは病田カイナだった。呪印に侵食されかけたその体に、ナルトとネジは目を瞠った。
「知り合い……なのか?」
「……に、近いな。一度戦ったことがある。セミロングの奴は人を病気にさせ、目の虚ろな奴は幻術を使う」
ナルトが顔を引き締め、すっと呪印に侵食されたカイナとミソラ、そしてなぜか一人だけ呪印はつけていないらしいケイを見つめなおした。
どくん、と心臓が高鳴る。ひどく懐かしい感覚が襲った。
+
「……ロバ?」
目を丸くするサスケとはじめに、ハッカとカカシは険しい顔つきで視線を交わした。修行中偶然出会い、共に修行することにしたハッカ、はじめ、カカシにサスケ。双方の術ももう随分上達した頃、現れたのは灰色のロバ――ユナトの口寄せ動物だった。
「木ノ葉崩しがおきていてねえ〜カカシとハッカは里に戻って増援を〜。木ノ葉崩しをやってるのは〜砂と大蛇丸で〜我愛羅達を倒す小隊が二つ派遣されてるからあ〜サスケはそっちに〜。ヒナタとマナとユヅルって子がまだ里に残っていて、病み上がりの二人と昏睡状態の子じゃ危ないから、はじめは二人をよろしく〜」
間延びした声で喋り終えるのとほぼ同時、ロバは煙を上げて消えていた。ハッカとカカシは顔を見合わせ、頷きあい、そして各々の弟子に向きなおった。
「サスケ、はじめ。グレイ――あのロバの指示に従え。俺たちは一足先に里に帰っているから」
さっと目にも見えない速さで去っていた師の姿に暫く立ちすくんでいたはじめとサスケは、不意に自分たちのやるべきことを思い出した。はじめが口寄せの術を使用し、鳩を口寄せする。はじめが絶対飛べると言い張る、飛べないんじゃないかと疑うくらいいつも歩いてばかりの鳩だ。
「いくぞ、サスケ」
「ああ」
こうしてアカデミーの首席と次席は、地面を蹴って飛び上がった。
+
「大丈夫か? サスケ。修行は相当ハードだったようだが」
「お前こそ大丈夫なのか? はじめ」
にやりと笑いかけるサスケの髪は、少しの間切られていなかった為に伸びていた。服装も随分と替わっている。紺と白だった服装は黒で統一され、前まで両腕に着用していたそれも違うものに変わっている。はじめは相変わらずだったが。
くるっぽー、と鳩がはじめの肩の上で鳴いた。
「ぽっぽによると直ぐ近くだそうだ。……私もいこうか?」
「……ぽっぽ? いや、それには及ばねエ。それよりお前はさっさとマナ達のところにいった方がいい」
「――了解だ。気をつけろ、サスケ」
「ああ、そっちもな、はじめ」
ぽっぽと名づけられた鳩を肩に乗せて去っていくはじめの姿を暫く見送っていたサスケは、意を決してはじめと逆方向に走り出した。今は我愛羅
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